脱・ワーカホリック宣言 エンジニアのための「アフター9(ナイン)」の過ごし方

今カッコイイのは「下町」かな

小黒一三

「オシャレな店を知ってりゃいいってもんじゃないよね」

  社外の友達を作れる環境にないのなら、いい飲み屋を探せばいい。カウンターでも立ち飲みでも、しゃべり好きで人を紹介するのが好きなオヤジの店は多いよ。

  何がウマいとかコレが新しいとかじゃなくて、面白いヤツが集まっている店、仲間作りができそうな店を選べばいい。エンジニアが集まる店っていうのがあるかどうかは分からないけど、出版の世界だと、女性ファッション誌の編集者が集まるお店とか男性誌の編集者の溜まり場というのがちゃんとある。

  俺自身は、丸ビルの地下1階で「ソトコトLOHASキッチン&バー」というバーをやっていて、そこに週2、3回くらい顔を出してる。俺に会いたいヤツはそこに来ればいいよ。神楽坂あたりのバーも結構行くけど、最近は根津とか湯島に行くことが増えてきたな。代官山なんていうのは“田舎者”の集まりで、今カッコいいのは下町じゃないの? まだやっといい店ができはじめたところだけどね。

  人というのは見たことのないモノに憧れるものだけど、俺が根津とかに行くようになったのも、それが理由なんじゃないかと思う。本当はオシャレなところが好きなくせに、そういうところにはもう発見はないって分かっちゃったんだろうな。

  どんなに巧妙に作られていても、結局みんなどこかで見たことがあるものなんだよ。そうすると、今の自分から最も遠いと思える根津みたいな町並みがおもしろくなってくる。その点、外国人が一番正直だよね。彼らは上野とか浅草に連れていくと喜ぶけど、六本木ヒルズに行っても喜ばないでしょ?

ムダをいっぱいすることが活力になる

  今は5時間か6時間くらい寝てるけど、昔は3時間くらいだったな。遊んでいるときは眠いとは思わなかった。だって、面白くてしょうがなかったからね。

  でも、ここのところは俺たちの業界もだいぶ変わったよ。とにかく朝が早くなった。知り合いのデザイナーの事務所なんて、始業が朝の7時! 家が遠い社員は5時半に家を出てくるらしいよ。夜酒飲んでいても、みんな12時くらいには帰るようになったな。昔は2時、3時が当たり前だったんだけどね。

  早く帰るようになったのは、やっぱりそれがムダだと気がついたからだろうね。意味があるかどうかで言えば、2次会までだよ。その後はもう、お互い何を話したかすら覚えていないから。

  俺は飲んでいると離れ難くなる方だから、眠くなるまで飲みたい。それがムダだと分かっていてもね。振り返ってみると、むしろそういうムダをいっぱいすることが、自分の活力になってきたと思う。

  人間、本当なら何もしないのが一番楽でしょ。でも、仕事をやっていれば、色々と煩わしいこともやらないといけない。だから、それを一度フラットに戻すには、逆にムダなことをいっぱいしなきゃ無理だよね。たとえそれで睡眠時間が短くなったとしても、自分を解放することができれば、たった3時間でも深くていい睡眠が取れるんだよ。

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