脱・ワーカホリック宣言 エンジニアのための「アフター9(ナイン)」の過ごし方
PM21:00
AM5:00

  ハードワークをこなすエンジニアは、プライベートタイムを持ちにくく、「アフター5などもってのほか!」という方ばかりだろう。そこで、限られた時間の中でも日常を充実させるために、あえて「21時以降」の過ごし方を提案したい。毎回ライフスタイルから、趣味・娯楽、アカデミックな領域まで、それぞれの分野のプロフェッショナルが登場し、ワーカホリック気味の生活を脱却する術をアドバイスする!

第1回「今ここにあるもの」を受け入れる(後編)

小黒一三

profile

月刊『ソトコト』編集長
小黒一三(おぐろ・かずみ)

マガジンハウスで『ブルータス』、『クロワッサン』などの編集担当を経て、トド・プレスを設立。環境ライフスタイルマガジン『ソトコト』を発刊し、自ら編集長を務める。LOHAS、スローフードという新しい価値観を日本に持ち込み、さまざまなメディアを股にかけて活躍している

納得しないのが一番“不健康

  俺は刹那的だから、その時その時が良ければいいし、反省なんてしないよね。「ああすればよかった、こうすればよかった」と言っても取り返しつかないし、反省なんて身体に毒なだけじゃないの? その瞬間は楽しんでたわけだしさ。

  これまで決してキレイな生活をしていたわけじゃないから、長生きできるとは思ってないけど、それはそれでいいよ。人間の一生って、いつそれが終わっても寿命だと思うから、お医者なんて行かない方がいいしさ。

  俺の本箱の後ろにあやしいサプリメントがいっぱいあるんだけど、朝オフィスに来てこのサプリメント群をにらむと、だいたいどれが欲しいかがわかるわけ( 笑) スーパーマーケットに並んでるトマトを見て、「あっ、こっちの方がおいしそうだな」とかやるじゃない。あれと同じようなもので、10何種類あるサプリの中から毎日2種類選んで飲んでるよ。

  食べ物だって、別に健康を気遣って食べてるわけじゃない。ただ、食べたくないモノは食べないよね。「テキトーに食べちゃう」ってあるじゃない? なんとなく腹が空いたからとか、人がご馳走してくれるからとかさ。俺は、たとえ食事しようと誘われても、相手が決めた店に行きたくないと思えば、店変えちゃうもんね。

  有機農法じゃなきゃダメとかじゃなくてさ、納得していないモノを身体に入れるのが一番健康に悪いんじゃないの? 極端な話、明太子なんて毒々しい赤色のヤツの方がおいしそうだし、納得して食べていれば毒になってないんじゃないかと思う。95歳のおばあちゃんが毎日とんかつ食べてたりしてもさ。

“爬虫類脳”を開放しよう

  今の時代、みんな納得いかないまま忙しい時間を過ごしちゃってるような気がする。だから、一度自分の魂に本音を聞いてみた方がいいと思うよ。そうしたら、「俺は本当にこの仕事が好きだから忙しくてもいいんだ」って納得できるかもしれないじゃない? 最近はデトックスで腸まできれいにしてるんだから、心の浄化もやらないとね。

  人間の脳には脳幹っていう“爬虫類脳”があって、そこを開放してあげないと、生物としてバランスがとれないんだと思う。そうするには、普段なれない自分になる時間を持つことが必要。一度俺のホテル(ムパタ・サファリ・クラブ)があるケニアに行ってくるといいよ。

  あそこのサバンナを見ていると、「サルがはじめて人間になったときに見た光景がこれなんじゃないか」って錯覚する。人間はここから生まれて旅してきたんだってことを本能的に感じるんだよね。

  そんな場所に定住するマサイの男たちは本当に贅沢だと思う。1日何もしないで雲を眺めて、羊とヤギは子供が育ててくれるし、家はおかあちゃんが作ってくれる。本当に優雅な時間の過ごし方をしてる。役に立つことを何もしないってすごく贅沢なことだよね。

  少し話は飛躍したけど、いわゆるワーカホリックになっちゃってる人って、そういう時間を過ごすのが怖いんだよ。「この時間があれば何かできる」とか思っちゃう切迫感を抱えてるから。

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