脱・ワーカホリック宣言 エンジニアのための「アフター9(ナイン)」の過ごし方
PM21:00
AM5:00

  ハードワークをこなすエンジニアは、プライベートタイムを持ちにくく、「アフター5などもってのほか!」という方ばかりだろう。そこで、限られた時間の中でも日常を充実させるために、あえて「21時以降」の過ごし方を提案したい。毎回ライフスタイルから、趣味・娯楽、アカデミックな領域まで、それぞれの分野のプロフェッショナルが登場し、ワーカホリック気味の生活を脱却する術をアドバイスする!

第2回 余裕を生みだす「創造性」を手に入れる(前編)

  忙しさは時として、人を心身ともに追い詰めることがある。エンジニアが多忙を極めている背景には、業界全体を覆う深刻な人手不足や会社の脆弱なオペレーションがあり、この問題をさらに根深いものにしている。

  しかし一方、労働時間が長くても“心の疲労”を感じずに働いている人もいる。彼らに共通するキーワードが「クリエイティブ」だ。今回は、充実した「アフター9」を過ごすために、いかにして精神的な余裕を持ちつつ仕事に取り組むべきかについて、「ハッピーマンデー」の提唱者である丁野朗氏に話を聞いた。

丁野朗

profile

財団法人社会経済生産性本部
余暇創研 研究主幹
丁野朗(ちょうの・あきら)

1950年生。マーケティングおよび環境政策のシンクタンクを経て、(財)余暇開発センターに移籍。「ハッピーマンデー制度」やバカンス制度の提唱、産業観光 、『レジャー白書』の編集などに携わり、観光関連を中心に関係省庁の委員として各種政策形成にも関わっている。国士舘大学政経学部講師を兼任

「長時間労働=ストレス」ではない

  まず、初めに確認しておきたいのは、「忙しい=心が貧しい」という図式は成り立たないことです。例えば、芸術家や作家、工芸家など「いいものを出してナンボ」の世界で生きている人は、徹夜して仕事をすることも珍しくありません。しかし、こういう人たちが長時間労働でストレスを感じているとは思えません。

  つまり、どんなに労働時間が長くても、クリエイティブで達成感がある仕事をしている限り、体の疲れとは裏腹にストレスはあまり感じないものなのです。一方で、単純労働でかつ仕事量が多く、残業せざるをえないような状況では、労働時間は同じでも、クリエイティブな仕事をしている人とはストレスの感じ方がまったく違います。

  強いストレスを感じているエンジニアの方は、仕事の内容が「単純労働」になってしまっているのかもしれません。しかし、本来SEやプログラマーといったエンジニアの仕事は、試行錯誤を繰り返しながら自分なりに工夫して新しいシステムを作り上げていくという、クリエイティブな要素の強い職種です。それを単純労働にしてしまうかどうかは、本人の心掛けによる部分もあると思います。

  例えば、いいプログラムに最短距離で到達するために、自分の仕事の進め方を常に見直すようにしていれば、おのずと創造性を持たざるをえないはずです。エンジニアの労働時間が長いというのは、業界や会社の問題でもあり、個人ではどうすることもできない部分がありますが、そのような心がけを持つことで、“悪しき循環”とも言える仕事から脱することができるのではないでしょうか。

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