人気職種キャリアMAP 第8回記者(ジャーナリスト)

記者(ジャーナリスト)MAP
記者(ジャーナリスト)MAP
物事に対する“好奇心”、“把握力”、
“表現力”がすべての基盤となる
記者(ジャーナリスト)
物事の分析力、表現力とともに
社会的モラルが不可欠な仕事
最近の傾向
 現在は、新聞社や出版社、NHKの記者職は、定期的に採用試験を実施しているところが多い。最近は新卒採用よりも中途採用をむしろ積極的に行っている。その理由の1つとして挙げられるのは、採用側からしてみれば、新卒入社組の中にはイメージ先行で入社し、入社後の仕事内容とのギャップによって短期間で退社する人もいるからだ。しかし、社会人経験のある人ならば、(新卒組よりも)自分の職業観や適性にマッチした観点で仕事を選ぶ傾向が強いため、中途採用にシフトしつつあるといえるだろう。
 記者は公的資格が求められない分、意欲があれば始められる職業であるイメージがある。しかし、幅広い分野にわたる一般教養の理解のほか、分析力や文章表現力、さらに社会的モラルなどが求められる奥の深い仕事だ。日頃からテレビ、新聞、雑誌などに目を通して報道感覚を磨いておくのはもちろんのこと、自身の経験を通して、物事の1つひとつを正確かつ公平に捉えながら記述する“文章スケッチ”のトレーニングをしておくことが、将来の可能性を広げることにつながるだろう。

理想の人物像 人物像イラスト
 記者の仕事は物事への“好奇心”、本質を正確に客観的に捉える“把握力”、それを伝える“表現力”が必要です。私が主宰している「ペンの森」では、マスコミの就職試験で課される作文の指導を主に行っており、課題を元に、時間をかけてもよいので、じっくり考えながら書いてもらいます。志望先がテレビ局、新聞社、出版社のいずれであっても、問われる共通の能力は物事の本質を捉えて、普遍性を持つ内容で、平易な文章を書けるかということ。その基本を徹底して身につけておけば、マスコミ業界ではもちろん、他の業界でも存分に生かしていけるでしょう。また、政治、経済、社会など、どんな分野でもよいので、ずっと追いかけているテーマを持っていると、記者としての強みとなりますね。しかし本当のところ、心身ともにタフであることが何より求められる要素かもしれません。
瀬下 恵介さん ペンの森
主宰
瀬下恵介さん

 立教大学社会学部卒後、毎日新聞社に入社。東京本社社会部遊軍長、サンデー毎日編集次長兼別冊編集長などを経てTBSブリタニカに転職。『ニューズウィーク日本版』の創刊を手がけ、同誌発行人のほか同社取締役を務める。1995年にマスコミ寺子屋「ペンの森」を創設し、主宰になる。中央大学客員講師、川村学園女子大学非常勤講師も務めている。著書多数

大手新聞社・政治部記者・31歳(男性)
業界紙での経験を経て大手新聞社へ転職して3年になります。遠回りはしましたが、大学卒業時に目指した新聞社に中途入社しました。大手新聞社での面接では、それまで追ってきた「化学」について話し、盛り上がりました。
一般の事業会社と同じく、マスコミも即戦力を求めている。大手ではなくとも、着実に実績を積み重ねてきた経験はアピールの要素となる。憧れや願望を抱くことだけにとどまらず、意欲や熱意を示す現実的な努力を続けることが突破口を開く。
地方テレビ局・社会部記者・34歳(女性)
新卒時は新聞社に入社し、雑誌局で過去の事件や事故を調べていましたが、仕事で知り合ったテレビ局の方に誘われ、2年前に転職しました。精神的にも肉体的にも大変な仕事ですが、視聴者の反応がすぐ返ってくることは励みになります。
事件や事故の現場こそが記者の腕の見せどころ。華やかなイメージとは違い、地道な取材作業の連続だ。物事の本質をとらえた上で、社会にとって何が正しいことなのかを考え、見極めながら、情報発信をし続ける熱意と持久力が必要。
大手通信社・経済部記者・34歳(男性)
新卒時からマスコミを志望していましたが、就職できず、都市銀行でしばらく務めました。しかし、記者になることが諦めきれず、再度挑戦。記者になって5年になりますが、銀行での経験で得た知識を生かせることが思いのほか多いですね。
マスコミ業界以外での経験は、記者としての強みとなりうるため、自身の置かれた状況で、問題意識、観察眼を持ち続ければ、記者への転身チャンスはある。また今後、大手新聞社の社会人応募資格の年齢が上がってくる可能性もある。

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