人気職種キャリアMAP 第12回ハード系エンジニア編

ハード系エンジニアMAP
システムエンジニアMAP
手がけた製品が世に出ることに喜びを感じ
携わる分野や将来のキャリアの展望を描く
ハード系エンジニア編
人材の“囲い込み”が進む製造業
中・長期的な視野を持ったキャリアアップを
最近の傾向
 各種電気製品の設計・開発から製造、生産に携わるハード系業界は、最終製品の違いからセットメーカーとサプライヤーとに分けられる。どの業界でも開発ニーズに伴う各部門のエンジニア、例えば製品の仕様決定から回路・機構設計、ファームウエアから組み込みソフト等の専門的な知識や技術を持つエンジニアは慢性的に不足している状況だ。このため、どの企業も必要な人材が流出しないよう優遇し、転職者を出さぬよう“囲い込み”を進めているとともに、外部からの人材を広く求めている。
 こうした傾向から、求人の案件も第2新卒などの若手であれば未経験からの挑戦や異業種からの転職も可能なところは多い。ただし、エンジニア職は専門的な知識や技術の習得が必須とされるスペシャリストの世界。5年後、10年後、20、30年後といった中・長期的な目標を持って仕事に取り組む姿勢がなければ有意義なキャリアアップは難しい。転職を志す前に、まずは特定の分野・業種で将来どのようなエンジニアを目指すのかを明確にしておきたい。

理想の人物像 人物像イラスト
 大手企業を中心に製品開発競争が激しくなっており、どの立場のエンジニアも仕事は多忙を極めます。大切なのは、自分の究極の将来像を仮説でもよいので、よく考えること。今現在、30、40歳代では、どのような仕事に携わっていきたいのか、そのためにはどのような勉強をするべきか、あるいはどのような資格をとっておくべきかを考えて行動することです。この点は、エンジニアも他の職種も同じだと思います。現在は通信やエレクトロニクス、ソフト系エンジニアの求人ニーズが高まっていますが、モノづくりを手がけるハード系エンジニアも不足気味。ですが、決してハードルが低くなったわけではありません。最低限必要な資質は、自分が手がけた製品を世に送り出すことに醍醐味を感じられること。そして、将来の展望がはっきりと描ける人が有望となるでしょう。
 私は、仕事は自己実現の手段であると同時に生活を支える重要な基盤であると思っています。自分の目標を実現しようと転職を試みるエンジニアの要望に沿って理想的なキャリアアップを目指せる企業を勧めるようにしています。
弓削さん アビリティデザイン株式会社
シニアコンサルタント
弓削 省三 氏

 大学機械工学科卒業後、自動車部品メーカー、ステンレス圧延メーカーにて開発・設計業務を経験。その後、海外事業部に異動し、主に東南アジア、インド亜大陸、中近東にて機械のセールスエンジニアとして勤務する。メーカーを退職後、日本で最も長い歴史を持つ人材紹介会社に入社。人材コンサルタントとして22年目のキャリアを持つ。自身のエンジニアの経験を生かしたアドバイスは、キャンディデイトから定評がある。

完成車メーカー・製品開発部門・32歳(男性)
新卒時にサプライヤーに就職し、海外からの素材や材料の調達を担当していました。顧客と共同でハイブリッド車の開発に取り組んだのを機に転職。今は電気モーターの試作を手がけています。最先端の技術に触れられるのが楽しいですね。
次世代のクルマづくりが進む現在、現場では異業種から転身した技術者が活躍している。燃料電池やモーター、各種電子部品や車載システムなど多種多様な技術の集大成が1台のクルマを形づくる。最新・最先端技術を学べる場も豊富だ。
メーカー系サプライヤー・機構設計・29歳(男性)
新卒時、SEとしてベンダーに就職後、モノづくりに興味がわき転職。まだ3年ですが、OA機器のコア部品の設計に携わっています。アナログとデジタル両方の知識や技術が必要で開発期間も短く多忙ですが、利用者からの評価が励みです。
モノづくりの醍醐味として、エンドユーザーからの評価がすぐ伝わる点を挙げるエンジニアは多い。自分自身が手がけた製品が広く世の中で役立っている実感はエンジニアにとって大きなモチベーションになりうる。
大手メーカー・商品企画・31歳(女性)
ソフトウエアのプログラマーからメーカーへ転職し、現在は携帯電話や音楽プレーヤーの商品企画を担当。仕様を決める重要なプロセスですが、ソフト・ハードの両部門と意見交換をしながら商品を作り上げていくことに手応えを感じます。
製品開発の経験をベースに商品企画や設計開発など、モノづくりの“上流工程”に興味を持つエンジニアが増えてきた。1つの製品開発が企業の業績向上に貢献し、市場を動かす存在にもなりうるのがこの業界の魅力の1つといえる。

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