ITコンサルタントに求められる深い専門性

これに対し、ITコンサルタントにはまったく逆のスキルやマインドが求められるケースがある。

「コンサルティング会社に転職してITコンサルタントになりたいのなら、逆に専門性にこだわる必要がある。ITコンサルティング会社は、知識の幅広さではなく、本当にその分野に強い人しか求めていないことが多い。私は以前あるコンサルティング会社を受けたんですが、最後に専門性で落とされたんですよ。『人事部門の開発案件に携わってきたといっても深さがないですね』とか『最近プリセールス系で現場から離れているから厳しい』とか、色々ケチをつけられて……」

ソフトウエアハウスからITコンサルタントのキャリアを目指すつもりなら、自分がどの分野で専門を極めるべきなのか、早いうちに決めておく必要があるかもしれない。「特に専門性にうるさいのが、外資系のコンサルティング会社」(山崎氏)だという。

「外資系のコンサルティング会社は求めているハードルが高い。その分野に関してかなり深い知識を持っていないと、入るのは難しい。逆に言うと、知識さえ磨いておけば、たとえ小さいソフトウエアハウスにいる人でも20代のうちであればチャンスはあると思いますよ」

NTTデータ、NRIなど最大手は別格

スキルの追求度という点では、コンサルティング会社よりもSIerの方が入社のハードルはやや低いようにも見える。しかし、NTTデータや野村総合研究所(NRI)クラスなど、業界を代表するSIerの場合は、入社の難易度も別格のようだ。

「受けている人のレベルが非常に高い。書類は1割くらいしか通らないらしいです。書類が1割で、その後面接に通るのが1割だから、100人受けて1人しか通らない。オファーレターをもらうまでのハードルはかなり高いですよ。実は私も、あるトップクラスのSIerさんから内定をいただいたのですが、お断りしてしまったことがあります。そのときは、人材エージェントの方が苦笑いしていました。『書類が通る人間も少ないのに内定を辞退されるとは……』と(笑)」

これらの会社で求められるものは、技術に関する知識やスキルだけではない。重視されるのは、マネジメントができる人である。

「やっぱりプロジェト経験の長さですね。どれだけ上のポジションで業務を遂行してきたのか。開発だったら最低4〜5人を抱えてチームリーダーをやっているとか、モジュールをいくつか入れるんだったらそのモジュールのリーダーをやっているとか。いずれにしても、面接先の企業が評価するポジションについていることが必要です。マネジメントをやっていない人が、『30代にはプロマネになりたい』とか言って面接に来ても、何しに来たの?』って笑われちゃいますよ」

高い専門知識をITというツールにどのように生かすか。
外資系企業や大手SIerでは同僚がライバルになることも……。

▲ページのトップへ