プロジェクト成功の是非は顧客にもある

くる日もくる日も残業……。そんな日々を過ごす人も多いだろうが、身体を壊しては意味がない

また最近、笑えるような話がありました。ある外注さんがプロジェクトを抜けることになり、その人が作っていたプログラムを、他のメンバーに引き継いでもらったんです。そのメンバーが最近突然会社を辞めちゃったんですよ。驚いたのは、その人が会社を辞めることを誰も知らなかったんです。

知っていたのはその人の上司である事業部長だけ。つまり、そのプロジェクトを抜ける者同士で引継ぎ作業をやっていたわけです。何でこのプロジェクトがトラブっているのか、妙に納得してしまいました(笑)。

そもそもERPパッケージを導入する今回のようなプロジェクトは、お客さんの協力があって、初めてうまくいくものだと過去の経験から思っています。このプロジェクトでは、お客さん側にも問題があったのでは? と感じるようになりました。要するに、いつまで経っても仕様を決めてくれないんです。特に大手企業にはありがちかもしれませんが、自分達の非になりそうなことになると全部逃げようとする。自分たちが責任をとるのが嫌だから、「自分が腹をくくってここまでやろう」という主体性がまったく感じられないんです。で、何かあれば、結局、私達のような“業者”のせいですよ(笑)。

「早く仕様を決めてください」と説得しても決めてくれない。決まったとしても簡単にひっくり返されちゃう。最後の最後で現場の担当者が「俺、こんな仕様はやっぱりイヤだ」って言い出したりとかね。「今まで検討してきた要件は一体何だったんだ!!」って、一度でいいから大声で叫びたいですよ。他のプロジェクトでもよくある話かもしれませんが……。

失敗を部下に押し付ける上司たち

このお客さんは全社的に応用できるシステムの導入を検討しているようですが、実はERP導入プロジェクトの失敗の連続で、既に億単位のお金を無駄にしたらしい……。失敗のたびにプロジェクトの関係者はクビになったり飛ばされたりしたみたいですね。だから実は今やっているプロジェクトも自分達が初めてじゃない。自分達の前に失敗している業者がいるんです……。

こういうケースでは、お客さん側にも問題があることが多いと感じるようになりました。始めからそれを知っていれば、自分がこのプロジェクトに入るのは絶対に拒否したんですが……(泣)。

今回のプロジェクトは既にカットオーバーが遅れに遅れて、最近になって事業部長やその上の担当役員がものすごく怒っていますよ。でも、それも半分以上はパフォーマンスだと思ってます。事業部長達も知っているんですよ、「今回は、最初から無理なプロジェクトだった」と。でもそれには目をつぶって、責任を下の者達(プロジェクトのメンバーに押し付けようとしているのでは、と感じています。「今回のプロジェクトは始めから無理だった」なんて認めたら、自分達の責任になってしまいますからね。所詮、彼らもサラリーマンなのでは、と個人的に納得してます。

▲ページのトップへ