「人事マンが語る“人気職種”採用現場のホンネ」 徹底討論「こんなやつはいらない!!」 〜経理/財務編(後編)〜 「人事マンが語る“人気職種”採用現場のホンネ」 徹底討論「こんなやつはいらない!!」 〜経理/財務編(後編)〜
就職活動を始めると「書類が通らない」「面接でうまくいったと思っても採用に
至らない」など、悩みは尽きない。「未経験者歓迎のポテンシャル採用ってどこを見ているの?」といった疑問もあるだろう。そこで、有名ベンチャー企業と上
場企業の人事マン2名に協力してもらい、欲しい人材像について対談してもらった。今回は、企業にとって重要なお財布を握る「経理職」と株式の発行や銀行融資による資金調達・投資などの資金開発などを行う「財務職」についてみていこう。 「人事マンが語る“人気職種”採用現場のホンネ」 徹底討論「こんなやつはいらない!!」 〜経理/財務編(後編)〜
「情報収集とキャリアプランの形成」がカギ

中小企業で経験を積んで大手に転職

ベンチャーWebサイト企業 管理部 人事マネジャー 山口隆行

前職は人材コンサルタント。多くの転職希望者を内定に導いた後、財務部門で活躍。 その後、友人に誘われ転職。前職で得た経験から転職希望者の立場を考慮したアドバイスは的確だと評判

中野 経理・財務の知識はビジネスのさまざまなシーンで必要になりますので、活用できる範囲は広いですね。当社の場合、経理・財務系の社員が社内でキャリア・チェンジを図ることもあります。これまでも、財務からの経営企画室やIRへ人事異動したケースがありましたが、このパターンは転職市場でもあるんでしょうね。でも、経理部門における特定分野のスペシャリストとなると、キャリア・チェンジして目指すのは難しいと思います。

 

山口 その点、ウチのような中規模の会社であれば、経理、財務部門の一通りのプロセスは経験できます。将来的なキャリアの広がりを考えれば、大企業よりも中小企業の方がチャンスは多いのかもしれませんね。

 

中野 それは言えるでしょうね。大企業でも、コントローラー的な立場を目指すのであれば、あまり若いうちから特定分野にこだわるのは得策ではありません。若いうちに一通りのプロセスの中で経験を積み、大企業に転職してくるケースはこれから増えてくると思います。実際、昔は中途採用に消極的だった大企業も、経験者を物色し始めていますからね。月次決算、年次決算のアシスタントなどの経験があり、ポテンシャルも備わった20代であれば、大企業に転職できる可能性は十分あると思います。

 

山口 ただ、一口に経理・財務と言っても、会社が違えば、仕事内容もだいぶ変わってきます。上場企業とベンチャー企業間、外資系企業と日系企業間のように、特性の異なる企業間の転職は、本人にとっても、会社にとってもリスクが高いのは確か。例えば当社で上場企業出身の方を採用するのであれば、やはり30代前半までが1つの目安になりますね。

40歳を過ぎても引っ張りダコのスキルとは?

一部上場商社 人事部部長 中野真利子

大学卒業後、大手商社の経理部門で活躍。現場担当者として新卒採用に携わったことで採用活動への興味がわき、人事部へ異動。現場で得た知識を糧に説得力のある説明で信頼を得ている

中野 30代前半までなら、選べる会社は多いと思いますが、だからと言って、安易に転職先を決めない方がいいですね。ここから数年間で何を経験するかによって、経理・財務マンとして大きな違いが出てきますので、5年後、10年後にどのような企業で何をやっていたいのか、キャリアプランをしっかり固めて転職すべきですね。

 

山口 30歳前後から良い経験を積んでおけば、仮に40歳を過ぎてから転職するとなっても、きっと楽ですよね。例えば上場を目指すベンチャー企業であれば、株式公開実務を経験している経理系の人材は、ノドから手が出るほど欲しい。ただ、このような人材はほとんど市場に流通していないので、出てくれば奪い合いになります。40歳だろうが50歳だろうが関係ないですね。

 

中野 株式公開実務の経験や、株式公開を前提にしたストックオプションの付与などは、上場企業にはない魅力ですよね。

 

山口 そうですね。そこに喰いついて、株式公開を視野に入れた会社への転職希望者は多いです。でも、スキルや年収の面でミスマッチが起きているのが現状なんですよ。

 

中野 それはどういうことですか?

 

山口 まず、ベンチャー企業が求める株式公開の実務経験を持っている人が極端に少ないこと。そして、その経験者を採用するとなると、最低でも年収800〜1000万円は出さないといけません。しかし、ベンチャー企業は資金的に余裕があるわけではないので、年収500〜600万円で経験者を採用したいわけです。これが年収のミスマッチです。

 

中野 本当に株式公開できるのであれば、多少年収が低くてもストックオプションで補えると思いますが、「やっぱり公開できませんでした」となれば、後々トラブルになりかねないですもんね。

 

山口 その可能性は十分にあります。これを避けるために、転職を決める前に、会社の業績をよく分析し、実際に経営者と話をするなど、公開できる資質が本当にあるのかどうか見極める必要がありますね。監査法人も証券会社も入っていたのに、上場を目前にして話が流れたことはよく聞きますので。

 

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