「人事マンが語る“人気職種”採用現場のホンネ」徹底討論「こんなやつはいらない!!」 〜法務編(前編)〜 「人事マンが語る“人気職種”採用現場のホンネ」 徹底討論「こんなやつはいらない!!」 〜法務編(前編)〜
就職活動を始めると、「書類が通らない」「面接でうまくいったと思っても採用に至らない」など、悩みは尽きない。「未経験者歓迎のポテンシャル採用はどこを見ているのか?」といった疑問もあるだろう。そこで、有名ベンチャー企業と上場企業の人事マン2名に協力してもらい、欲しい人材像について対談してもらった。今回は、会社の設立から事業発展に至るさまざまな場面で法律上の問題を解決していく「法務」についてみていこう 「人事マンが語る“人気職種”採用現場のホンネ」 徹底討論「こんなやつはいらない!!」 〜法務編(後編)〜
経験者は“超売り手市場”

急増している契約法務以外の業務

外資系コンサルティングファーム日本法人 
法務担当マネジャー(人事担当)谷川美保子(仮名)

 大学卒業後、米国へ留学。ロースクールで修士課程を終了後、帰国して外資系企業を顧客に持つ法律事務所に勤務。そこで知り合ったクライアントに引き抜かれ 現職。法務に関する業務一切を担当

谷川 ここ数年は、知的財産やコンプライアンス関連の問題の増加で、法務系人材の求人は増えているんではないでしょうか? ウチも、従来総務部で行っていた法務に関する業務が、質的にも量的にも対応し切れなくなって、法務部門を立ち上げました。実際に、中小企業で法務のスペシャリストを新規採用するケースは増えています。

沢田 一口に法務と言っても、売買に関する契約法務や現在脚光を浴びている知的財産、コンプライアンス、M&A、それから訴訟対応、PL対応など、業務の幅は多岐に渡っています。昔は法務というと、ほぼ「契約法務」のことを指していました。現在でも契約法務の占める割合が大きいことに変わりはないですが、これ以外の業務が急激に増えていますね。

谷川 今、企業は社会的責任を厳しく問われています。コンプライアンス違反1つで会社が存亡の危機に立たされることが珍しくなくなった今、特に上場企業では、契約法務以外の法務機能を強化せざるをえないんでしょう。

沢田 また、法務機能は、株主や取引先など対外的に「当社はきちんとした会社です」とアピールするのに欠かせないアイテムだと思いますよ。

転職市場には出てこない法務経験者

大手食品メーカー 法務課 サブマネジャー(人事担当)
沢田正彰(仮名)

大学卒業後、大手食品メーカーに入社。商品企画課で、主に商品のパッケージ企画、消費者調査業務に従事後、法務課に転属。昨年、サブマネジャーに就任。知的財産部門の業務を統括している。

谷川 ウチも法務がわかる人材を経営サイドですごく欲しているのですが、なかなかいい人材は見つかりませんね。ウチのブランド力があまりないせいかもしれませんが……。大手企業でも同じ状況なんでしょうか?

沢田 難しいですよ。この職種のプロフェッショナルは少ないので、経験者は“超売り手”と言えるでしょうね。 ニーズは高まっているのに、それに見合う応募者は少ないし、応募があったとしても、求める人材はなかなか出てこないのが現状です。

谷川 法務には相当高度な専門知識が必要です。高いレベルの専門知識を持ったベテランは、最近法務部門を立ち上げた新興企業ではなく、安定した大企業にいるんですよ。こういう方は、専門知識があることで、会社からもわりと大事にされていますから、なかなか転職しようとは思わないでしょうし……。

沢田 「法務の人材が欲しい」と言っても、大量採用できるわけではないですし、仕事の専門性を考えても、採用のハードルは下げられないんですよね。

谷川 中途採用の場合、ほとんどが1名の募集なので、その中で採用されるには、やはり企業のニーズに合致する経験やスキルが求められます。

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