突然2、3カ月で聞き取れるようになるのか?(2/2)

疑問2 2、3ヶ月で突然英語が聞き取れるようになる?

英語を聞く際には、スクリプト(台本)や和訳はできるだけ見ない方がいいという人がいる。

「これは一理ある意見ですが、私の経験上、数回聞いて聞き取れないならサッサとあきらめ、スクリプトや和訳を見て、意味をきちんと確認した方がはるかに効率がいいと思います。そして、もう一度、スクリプトを見ないで英語を聞いてみる。どうしても聞き取れなければ、スクリプトを見ながら英語を聞き、もう一度チャレンジすればいいんです。あまり気合を入れすぎると、語学の勉強は長続きしません。最終的にスクリプトを見ないで英語を聞き取れるようになったら、他の教材にチャレンジしてください。こうやっていろいろな教材をクリアしていけば、次第に多くの英語が聞き取れるようになってくるはずです」(五十嵐氏)

ある程度英語が聞き取れるレベルに到達したら、「CNNなどのニュースを大量に聞くのも効果的」(篠崎氏)だ。その際に重要なのは、内容をきちんと理解するよう、耳を集中させること。ただ“流しているだけ”では効果は薄い。「聞き流していても自然に英語が耳に入ってくるのは、上級者になってから」(同)だ。

よく、英語のHow to本などで「英語を聞き始めて2、3カ月後に突然英語が聞き取れるようになる」という記述を見かけるが、「突然開眼するがごとく、英語がいきなり聞けるようになることはない」(五十嵐氏)。リスニング力は、少しずつ少しずつ、らせん階段を一段一段上るように上達していくのだ。

らせん階段を上っていると、いつまでも同じ場所に留まっているように感じることがあるが、「英語学習もこれに似ている」と2人は口をそろえる。本人はなかなかうまくならないと感じていても、数カ月前と比べると、ずいぶん上達していることに気付く。“継続は力なり”とは、まさに英語学習にピッタリ当てはまる言葉なのだ。

疑問3 英語をマスターするのに文法の勉強など不要?

日本人が英語を聞けない・話せないのは、日本の英語教育に問題があるとよく指摘される。確かに、これは事実だろう。今の20代、30代はリスニング、会話に関する教育は全くと言っていいほど受けていない。そもそも、英語の教師自体、英語をきちんと話せるのかどうか大いに疑問がある。五十嵐氏がインド人の友人から聞いた話によると、インドでは、幼少の頃から学校の授業はすべて英語で行われており、インド人は子供の頃から自然と英語をマスターしていくのだと言う。

インドと比べると、日本の英語教育というのは非常に貧弱であり、「大半の日本人が英語を話せない・聞けないのは、日本の英語教育のせいにしていい」(五十嵐氏)。そう、あなたは何も悪くないのだ。

ある程度英語が聞き取れるレベルに到達したら、「CNNなどのニュースを大量に聞くのも効果的」(篠崎氏)だ。その際に重要なのは、内容をきちんと理解するよう、耳を集中させること。ただ“流しているだけ”では効果は薄い。「聞き流していても自然に英語が耳に入ってくるのは、上級者になってから」(同)だ。

多くの問題を抱える日本の英語教育において、「唯一の救いと言えるのが、文法をきちんと勉強させる点」というのは、2人の一致した意見。これは、TOEFL やTOEICなどにおいて、多くの日本人が文法セクションを得意分野にしていることからも裏付けられる(※現行のTOEFLでは文法セクションはない)。しかし、日本の英語教育を非難する論調として、「文法など英会話には必要ない」というものが結構ある。

その手の意見のほとんどが、「英語のネイティブ・スピーカーは文法など勉強しないのに英語が話せる。だから文法の勉強など必要ない」と言う。しかし、「帰国子女でない日本人が英語を学ぶという観点からすると、これは完全に間違っている」と2人は断言する。

文法から学ぶことが英語習得の“ショート・カット”

前述の通り、ネイティブ・スピーカーは、日常生活の中で「音」から英語を学んでいる。しかし、英語圏に住んでいない外国人が英語を学ぶ場合、「音」から学んでいては、何十年かかるか分からない。文法は外国語習得への“ショート・カット”であり、実際、文法が分からなければ、きちんとした英語を話すこともできない。「英語を話せるようになるために、文法の勉強など必要ない」という論調との関連で、たまに「半年か1年くらい英語圏の国に留学すれば、自然に英語が話せるようになる」と思っている人がいる。

しかし、「これは大きな間違い」だ。「幼少期から英語圏で暮らしているような場合を除き、外国人にとって、英語を話す・聞くなど能力が、自然に身に付くことはない」と2人は口をそろえる。次回は、この点から話を始めよう。

英語学習のポイント

  • 個々の単語、文章の意味を理解した上で集中して何度も聞く
  • 「継続は力なり」 慣れるまでは和訳を見ながらで構わない
  • 帰国子女でもない限り、文法は英語習得の“ショート・カット”

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