ハイエッジ 第四回 武田双雲ハイエッジ 第四回 武田双雲

今、自分が取り組んでいることを好きになる

武田双雲
「何事も“今の一瞬”が大切」という意味を込めて書いた「瞬」

 僕は書くことが大好きだし、それを仕事にできることは本当に幸せだと思います。ただ、自分がやっていることをよく考えてみると、本業以外にも雑誌の取材を受けたり、テレビやラジオに出演したりといった仕事も多い。正直つらいなと思う仕事もあります。ただ、好きなことだけをやるのは趣味の世界であって、プロである限りは、そういうわけにはいかない。結局、好きなことだけをやって食べていける人はいないんではないでしょうか。

 よく「自分の好きなことをしたい」と言う人がいますが、本当に好きなことを見つけている人は、意外に少ないような気がします。好きなことがわからないようであれば、今自分がやっていることを好きになればいい。好きになれば、得意にもなってくる。初めは嫌いでも、続けていれば「楽しい」と思える時がきっと来る。好きなこと1つだけに固執することは、他のことが嫌で、逃げているだけのように感じます。


練習でも“本番”のつもりで集中する

 「給料が低い」「上司が嫌だ」など、自分が満足できないような環境で働いていても、まずはそこで一生懸命できる限りのことをやって、実力を100%出せるように頑張るしかない。結局、人生はその繰り返しでしかないんだと思います。僕は、「今この場が人生の最後」と思って毎日を生きています。だから、書の練習をするときはいつも「本番」と同じように集中するし、取材では、自分が何を伝えられるのか、どのくらいの人にどのような影響を与えられるかを意識して話すよう努めています。

 明日のことを心配するよりも、今、目の前にあることに一生懸命取り組んでいると、いろいろなものが見えてくるはず。ビジネスマンであれば、目の前の仕事に全力で向かった結果、「転職」という結論に至るかもしれません。どのようなことでも、全力でやりきった後の決断はきっと正しいし、悔いは残らないのはないでしょうか。


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