告白シリーズ 採用の裏側を現役担当者がバッサリ!

人事マネジャーの告白 人事はどんなIT人材を採りたいのか?(1/2)

ちまたには面接に関するマニュアル本があふれている。だが、それをうのみにすると情報収集に長けている人事担当者であれば、マニュアル本には目を通しており、「通り一偏」の応対では、面接時にかえって悪い印象を与えてしまいかねない。人事マンが本当に見ているポイントはどこなのか? “マニュアル本の常識”とはまったく違う真実が明らかになった……。

優秀なエンジニアの争奪戦が始まった

最近は、エンジニアを採用するのが想像を絶するくらい大変になってきていますね。まさに“奪い合い”という状況。一握りのトップレベルの人だけじゃなく、「スキルがない人」と言ったら語弊があるけど、「2年前なら採用されなかっただろうな」という人も採用対象になってきているのが実感です。

ただ、誰でも彼でもっていうことではありません。一般化するのは難しいですけど、採用されている人は、将来の転職をしっかり視野に入れて、「自分はどういうエンジニアになりたいのか」といったことをしっかり考えている人ですね。

自分の将来のキャリアをしっかり意識して仕事をしているかどうかで、身に付くスピードも大きく違ってきます。そういう人は、面接でも「自分がこれまで何をやってきたかをしっかり説明できる」ので通りやすい。

逆に、10年間以上大企業で働いていても、自分のことについてしっかり話ができない人を面接で見ることがあります。説明できるのは「○○部のマネジャーでした」だけとかね(笑)。こういう人は、いくら大企業出身の経歴があっても、面接を通るのは難しい。

「今後」の自分とのギャップを正しく認識

ウチの会社では、だいたい年間40人位を中途採用しています。新卒採用もやっていますが、採用活動の中心は即戦力になる中途ですね。今は会社の業績がすごく伸びているので、新卒が育つのを待っている時間がないですから。

ウチの採用プロセスは、最初に現場のマネジャークラスによる一次面接があって、それから人事面接、最後に役員面接という流れ。一次面接では、スキル中心で、あとはポテンシャル、要するに今後の成長性を見ます。やはり現場の人が面接するので、「一緒に働きたい人物であるか……」も重要なポイントになりますよね。

これに対して役員面接は、まずは人として信頼できるかどうかとか、誠実さ、勤勉さ、前向きさ、元気さといった“ネイチャースキル”の部分です。その次に、今後自分自身がどういうキャリアを積んでいきたいかをきちんと話せるかどうかを見ます。

ここでのポイントは、「今の自分」と「これからの自分」のギャップをどれだけ認識しているかということ。例えば、どういう勉強をしているとか、どうやって足りないものをキャッチアップしたいのかといった話をしてもらって判断します。

要するに、一次面接では「今の自分」プラス「今後の自分」像を語ってもらって、役員面接では、両者の間のギャップをどのように埋めていくかというプロセスを見るわけです。

大手メーカー系SIer採用担当マネジャー
笹本恭一氏(仮名・32歳)
人材紹介会社にコンサルタントとして入社するが、紹介者の転職が決まると、その時点から彼らの成長が見えにくいというジレンマから、2000年、現社人事部にスタッフとして転職。2002年にマネジャーに昇格し、採用部門を統括している。人当たりのいい性格もあいまって、現場のエンジニアからも絶大の信頼を置かれている。

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