自分探しの自己演出講座

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第2回 あなたには可能性がある「私に一体何ができるの?」

自分が進むべき道を決められない人や、「本当にこれでいいのかな」と悩んでいる人の話をよく聞いてみると、多くの場合、その問題意識の原点は、「自分の強みがよく分からない」というところにあるようです。

そして、この悩みを持つ人たちは、「結局いろいろやってきたけど、どれも中途半端な気がする」という思いを抱きながら、日々を過ごしているようです。

では逆に、「強みがある人」って、一体どんな人なのでしょうか?
専門知識や特殊なスキル・経験あるいは才能がある人ですか?

●繰り返しが強みを作る

「強みがある人」を具体的にイメージしてみると、はじめは自分にないものを持っている羨ましさを感じるかもしれませんが、面白いことに、よく考えると持って生まれた才能によって今日の成功があるというよりも、人よりたくさん繰り返すことで得たものだということに気付きませんか?

大リーグで活躍中のイチローは、子どもの頃から雨の日も風の日もバットを振っていたと言われ、20世紀最大の芸術家といわれるピカソは、1973年に91歳で亡くなった時、手元には1,800点以上もの油彩画をはじめ、水彩、素描、版画、彫刻、陶器など6万点にもおよぶ膨大なコレクションが残されたとされています。発明王のエジソンは、アイデアのメモを3000冊、全500万ページに残したそうです。

歴史上の偉大な人物だけではありません。身近にいる「強みを活かして活躍している人」もきっとそうだと思います。たくさん繰り返した結果、次のチャンスにつながってさらに経験を積んでいるのではないでしょうか。

こういう事実を知って、私は思うのです。この人たちは、果たして本当に自分の強みを意識してテーマを決めたのかなと。

いやむしろ、やり始めたら止められなくなったので続けていた、と考える方が人間らしいのではないでしょうか。だとしたら彼・彼女らは、「強みを見つけた」のではなくて、「強みをつくった」人たちですね。

仮にそうだとするならば、あなたもすでにたくさん持っているものをベースにその上に積み重ねる工夫をすることが、「強みづくり」に効果的かもしれません。少なくともゼロからスタートするよりも近道ですよね。

●あなたも何かを持っている

今は中途半端でも構いません。誰でも何かすでに蓄積されたもの、多く持って いるものがあるはずです。たとえば、

  • 特定領域の深い知識
  • 優れたスキル
  • 美貌
  • お金
  • 人脈
  • 時間のゆとり
  • 特定のテーマへの強い興味
  • 誰もが羨む学歴
  • 精神的な自由
  • 有名企業勤務などというステイタス
  • 変わった経験
  • 何かのコレクション
  • 何かに対するこだわり
  • あるいは、人一倍何か特定の問題についての悩み

大切なのは、持っていないものに執着せず、自分がすでにたくさん持っているものに注目するということです。また、物質的なものだけでなく、知識や経験関心などの目に見えないものには気がつきにくいですから、今まで多くの時間やお金を使ってきたもの、人に詳しいね、すごいねと言われたことなどをよく思い出してみてください。

そして忘れてはならないのは、強みは相対的なものだと言うことです。地方の優等生が東京の進学校に入ったら「フツーになった」なんてよくあることです。周りの人が変われば、自分の強みにも影響を受けることがありますから、昔、強みだと思っていたことを思い出してみるのもいいかもしれません。

何かをたくさん持っているということは、「持っていない人」に比べて有利です。そのテーマを「持っていない人」が「ほしがるもの」であれば、それを発信することで新たに社会的な価値を生みます。

まず価値あるものを発信すれば、周囲が反応し始めます。それを続けていると、少しずつ自分に対して期待してくれるようになります。そして期待に応えていると、気づいたら専門家になっているという仕組みです。

あなたがたくさん持っているものを見つけること。そしてそれを発信する方法を考えること。それが強みづくりの第一歩です。

プロフィール

鶴野充茂氏
鶴野充茂(つるの みつしげ)ビーンスター株式会社 代表取締役

blog : http://www.kohoman.com/blog
メルマガ : http://www.mag2.com/m/0000023445.htm

大阪府堺市出身。筑波大学(心理学)、米コロンビア大学院(国際広報)卒業。
外務省在外公館派遣員として在英国日本大使館で要人接遇という「対人コミュニケーション」業務、国連機関や米系PR会社、メーカーで広報という「コーポレート・コミュニケーション」業務、そしてライセンスや提携アライアンスという「企業間コミュニケーション」業務など一貫して「コミュニケーション」をテーマに経験を積み、2005年2月に独立。
効果的な情報発信をコアにしたコミュニケーション技術を教えている。著書に、「転職を考え始めたら読む本」(全日出版)「できる社員は要領がいい」(DART)「つるの式仕事術」(IEC)などがある。

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