自分探しの自己演出講座

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第7回 自分を出せる・生かせる場のために、自分を中心とした世界を広げていく

前回のコラムで、自分自身の「ハッピーキーワード」を考え、そして、その キーワードで人から認めてもらえるようになることが1つの具体的な目標にな るのではないか、と提案しました。

でも、実はここで多くの人が突き当たる壁があるのです。それは、「自己満足 の壁」です。つまり、自分の「ハッピー」を突き詰めているうちに周りが見え なくなってしまうのです。

そこで今回は、周囲の人に認めてもらいながらも自分の「ハッピー」を追及で きる条件について考えてみたいと思います。

●自分中心の世界作り

ゲームやアニメ、映画あるいは音楽などの作品で、何かに「ハマッてる」人 に、どこが良いのかと聞くと、大抵、具体的な「一部」ではなく、全体的な雰 囲気や世界観が「たまらない」と言います。

いわゆるコンテンツビジネスを手がけている知り合いがいたら、ぜひ聞いてみ てほしいのですが、作品づくりで制作者の多くが最も大切にしているのは、実 はこの「世界観」なのです。

それは、世界観をしっかり作りこむことができれば、ユーザーはより多くの視 点からその作品を楽しむことができるからです。

「自己中心的」(ジコチュー)という言葉があります。これはどちらかというと ネガティブな表現ですよね。どうしてネガティブかというと、発想の中に自分 の視点「しか」ないからです。でも、もし自分が中心となって、多くの人を喜 ばせることができたら、多くの人に多くのメリットを提供できたら、それは自 分が中心でありながら、「自己中心的」とは言いません。

この状態を「自己中心的」と区別するため、ここでは「自分中心の世界」と表 現したいと思います。

先に挙げた作品のように、多くの人たちをハッピーにできる、自分発、「自分 中心」の「世界観」をつくり出せれば、みんなが楽しめるわけです。自分が ハッピーな状態で、しかも多くの人たちをハッピーにすることができるとした ら、これはもう最高ですよね。

●参加者に提供する価値を考えよ

「自分中心の世界」といっても、必ずしも作品に限った話ではありません。た とえば、あなたが中心となって異業種交流会を開催すると考えてみましょう。

「参加者同士が交流をして、みんなに楽しんでもらえたら人脈も広がるし良い だろう」。そんなことを考えて、多くの異業種交流会はスタートします。

ところが主催者の期待とは裏腹に、ほとんどの異業種交流会は、一部の常連を 除いてリピート率が上がらず、新規の集客には手間もかかりますから段々と参 加者が固定化され、そのうち自然消滅していくのです。

これは一体なぜでしょうか?

実は、主催者が思っているように参加者は簡単には満足しないからです。日々 大量の情報を浴びながら生活している私たちは、どこにでもあるような体験で は満足できなくなっています。なぜ自分は、貴重な時間を割いて(お金を使っ て)、ここに来るのか、これを選択するのか、という問いに答えを得られなけ れば、1度は試してみても次に再び戻ってくることはありません。

この異業種交流会を単発のイベントではなく、しっかりしたコミュニティに育 てていこうと思ったら、自分が楽しく、同時に参加者も楽しめる会にすること を考えなくてはなりません。

異業種交流会1つをとってみても、成功させるためにはこの参加者の視点や期 待を踏まえておく必要があるわけです。

これはつまり、参加者という自分以外の「視点」で「ハッピー」になれる価値 を考えて提供していくことが大切、ということですね。一体どんな価値をあな たが提供して行こうとするのか。「自分中心の世界」を広げていく時にはこれ をぜひ繰り返し考えていただきたいと思います。

プロフィール

鶴野充茂氏
鶴野充茂(つるの みつしげ)ビーンスター株式会社 代表取締役

blog : http://www.kohoman.com/blog
メルマガ : http://www.mag2.com/m/0000023445.htm

大阪府堺市出身。筑波大学(心理学)、米コロンビア大学院(国際広報)卒業。
外務省在外公館派遣員として在英国日本大使館で要人接遇という「対人コミュニケーション」業務、国連機関や米系PR会社、メーカーで広報という「コーポレート・コミュニケーション」業務、そしてライセンスや提携アライアンスという「企業間コミュニケーション」業務など一貫して「コミュニケーション」をテーマに経験を積み、2005年2月に独立。
効果的な情報発信をコアにしたコミュニケーション技術を教えている。著書に、「転職を考え始めたら読む本」(全日出版)「できる社員は要領がいい」(DART)「つるの式仕事術」(IEC)などがある。

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