告白シリーズ 女性ITマネジャーの告白 第4回 チームマネジメント術

仕事のハードさから“男まさり”のイメージを持たれがちな女性プロマネ。しかし、それは必ずしも実情を表していない。「部下は子供のようなもの」という母性にも似た思いを抱くこともあれば、一方で男性社会に対して越えられない“壁”を感じることもある。女性ならではの女性部下の掌握法や顧客のコントロール法に加え、男性部下をまとめあげる手腕をみてほしい。女性プロマネならではのマネジメント術を紹介しよう

巣立っていく部下を見る喜び

染谷響子(仮名・33歳)

高校を卒業し、フリーターをしていたが、「コンピュータを触ってみたい」と中規模の独立系SIerに入社。汎用機の業務システム開発などを手がける。上司にカミつくほどの“本気度”を買われ、29歳の頃からプロジェクトマネジャーとして活躍。現在は新進のSIerに転職し、Web系システムのプロジェクトマネジャーを務める。年収は1000万円を超える。

最初の転職は、自分をプロマネに育て上げてくれた上司と一緒にスピンアウトした会社でした。彼とは10年以上の付き合いがあったので、その下でヌクヌクとやっていれば楽だったのですが、反面そこから抜け出したいという思いがありました。「誰かが必ずリスクヘッジしてくれる」という状況は、一人前のプロマネとしてどうなのかと疑問に思ったから。

ちなみに、今の会社には引き抜きに近い形で来ました。この会社は元々学生ベンチャーなので、社員は若い人がほとんど。まだ組織がしっかり整備されていない環境下で、自分の魂が入った人間を何人育てることができるのか、挑戦してみたかったんです。

自分が育てた人が巣立っていくのを見るのはすごく楽しいですね。私にとって、部下というのは子供みたいなものかな。だから、転職の相談に乗ってあげたり、会社を辞めた人の仕事の相談に乗ってあげることもあります。会社から見れば“背任行為”ですけど。

「マネジメント」って、ある目的に対してメンバーのベクトルを合わせることだと思うんです。「予算の達成」でも「納期までにプロジェクトを完成させること」でも、要は目的意識を同じ方向に向けること。メンバーが違う方向を向いていたら、プロジェクトは絶対にうまく回りません。

だから、プロジェクトの最終目標と手段は、エンジニア1人ひとりに全部話すようにしています。それを示した上で、「私はこのポジショニングだから、あなたはこの役割で走ってほしい」「予算のこの部分を抑えるのを手伝ってもらいたい」と話します。

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