第2回 オンナのネゴシエーション術

ITコンサルタントや営業担当者が落としていく無理難題。言うことを聞かないメンバーや下請けの開発会社……。プライマリーの立場でプロジェクトを遂行していくには、さまざまな障壁が存在する。ITプロジェクトという男性ばかりの社会の中、女性プロマネが業務を遂行していくにはどのようにすればよいのか。オンナだからこそできるハード・マネジメント術が明らかになる

オジサンの面倒を見る“保母さん”? 不可能を可能にするために

夏目ケイコ(仮名・29歳)

大学卒業後、米国へ留学しMBAを取得。帰国後ITベンダーへ入社。SEのキャリアをスタートさせる。ずっと現場主義できたが、マルチプレイヤー志向が強く「足りないのはマネジメント能力」と悟り、社内でプロジェクトマネジャーに転身。顧客と一体になって進めていくその手法には定評がある。現在、内に秘めた将来の夢に向かってガムシャラに働いている。

基本的にSIerさんは使いにくいですよ。こちらが何かをお願いしても、あっさり「できません」とかね。こっちには完璧な論理があるし、「できないじゃないんじゃない?」って心の中では思っていても、SIerさんを頭ごなしに論破することはないですね。あくまで私とSIerさんの「共通のディシジョン」にしておかないと、トラブルを起こした時にまずいんですよ。

だから、私の方から下手に出て、「これってどうなっているのか一緒に考えましょうよ?」と話を振って、相手から「それならそうやるしかないですよね」という言葉をどうにかして引き出す。私の中では話を振る前にすでに結論は見つけてあるんですけど、あとはいかにその結論をSIerさんが自分の頭で考えたかのように持っていくかがポイントです。

プロジェクトのスコープの話をしてみたり、お客さんの要求を1つひとつ話して納得してもらったり……。血気盛んなタイプには、まずその人が思っていることを全部吐き出させます。その中で、私の考えと共通しているところを見つけるんです。

見つけたらこっちのものですね。そこにフォーカスをしながら、話をうまく全体に広げて納得させるようにしています。

正直言って疲れますね。だって、セカンダリーのリーダーなんて、だいたいが私より10歳以上も年上のオジサンですから。オジサン相手に“保母さん”をやっているみたいなものですよ(笑)。

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