SE出身だからこそのシゴト術 予算オーバーしそうな時の“裏技”も

私が怒鳴るのは、自分の会社のメンバーに対してだけ。プロジェクトにはウチの会社の人間がマネジメントで入っているんですが、まずそこに対してガーンとカミナリを落とすんです。彼らがマネジメントする立場なのに、進ちょくが遅れたり、問題が起きている場合には、「何やってるの? 自分の責任を果たしなさいよっ!」という感じで。

もちろん、予算が厳しいせいでスケジュールが押している場合もあります。でも、一旦引き受けてしまったらそれでやり繰りするしかない。

だから、もし営業がとってきたスケジュールでできないとわかったら、プロジェクトが始まる前に「できません」とハッキリ言うのもPMの仕事だと思っています。後になって「できませんでした」というのは通用しませんからね。

私、PMになる前はSEだったんです。SEって、プロジェクトが予算的に、あるいは技術的にできるかできないかが一番的確に判断できて、営業が何を言おうが、PMが何を言おうが、ITコンサルが何を言おうが、実際にできないものはできないって最終的に判断しなければならない職業だと思ってるんです。

そんなSEを経験しているので、PMになっても、プロジェクトのスコープを明確にして、スケジュール的、技術的にできるところとできないところをキチンと線引きするためのミーティングを、早い段階でお客さんとやるように心掛けています。それをやらずに、スケジュールが遅れたからといって部下を怒鳴っていたら、みんなやってられないでしょ?

それでも、たまにはスケジュール・オーバーになったり、プロジェクトが赤字に転落したりしそうになることはあります。そういう時は、まず作業の優先順位とスケジュールからできるものを明確にし、そこからあふれてしまったプライオリティの低いものや要件が曖昧だったものを、新しい提案として持っていくんですよ。「新しいプロジェクトとして立ち上げましょう」っていう具合。実は内容的には継続しているんですけどね(笑)。

高い料金は提案力があってこそ ただ、コンサルの“大風呂敷”は悩みの種

ウチの会社って、お客さんから結構高い料金をもらっているんです。高い料金をもらえるのも提案力があってこそだと思っているので、「できない」ってマイナス思考に陥る前に、お客さんにもメリットがあって、ウチの会社も儲かることを考えるべきだと思っています。

まあ、いくら提案力があるといっても、コンサルみたいに、「こんなこともできる」「あんなこともできる」って“大風呂敷”を広げたりはしません。次の世代のシステムのビジョンを語るのがコンサルの仕事だということは理解しているんですが、コンサルティングからSIプロジェクトに落として実装まで、となった時に、結局、私たちがもう一度要件定義をし直さなければいけないことが多いんですよ。

そうすると、お客さんからすれば、「コンサルが言っていたことは間違っている」ということになってしまう。私たちにとっても本当に頭の痛いところですね。

(続く)

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