新春企画 成功するITエンジニア最新事情 2007年 30代・年収1000万円の条件

給与所得者の平均年収と比べれば、決して低くはないエンジニアの年収。だが、年収1000万円のエンジニアとなると、ほんのわずかだ。エンジニアとして年収アッ プの決め手となるのは“職種”なのか“企業”なのか“技術”なのか……。30代で年収1000万円を獲得することを1つの成功と考え、そのために必要なキャリアプランや具体的な方法を、IT業界を担当する人材コンサルタントが伝授する!

年収1000万円を狙うならコンサル、プロマネ、プリセールス

戸村康志氏

アビリティデザイン株式会社
IT業界担当コンサルタント
戸村康志氏

IT業界を専門に8年間転職コンサルタントを務める。得意分野はアプリ、Web、インフラ系SEのほか、セールス系セールス、プロマネ、コンサルタントなど。転職希望者の要望を把握したアドバイスに定評がある

  全国に約55万〜60万人と言われるエンジニア。そのうちの2万人に対して日経IT Professionalsが行った調査によると、エンジニアの平均年収は534.7万円(2004年調査)。最近 のIT業界における超売手市場の状況からすると、平均年収はこれより上がっている可能性が高い。給与所得者の平均年収の436万円(国税庁 平成16年度調査)と比べても、エンジニアの年収は決して低くないが、年収1000万円以上のエンジニアとなると、全体の3.1%(日経IT Professionals 2004年調査)に過ぎない。

 人材紹介会社アビリティデザインでIT業界を担当する人材コンサルタントの戸村康志氏の話によると、現段階で確実に年収1000万円以上を稼げるIT関連の職種は、コンサルタント、プロジェクトマネジャー、プリセールスにほぼ限定されるという。

  「企業が給料をいくら払うかは、その人がどれだけ企業の売上を左右するポジションにいるかどうかで決まります。例えば、開発の現場でプログラムを多少間違えたとしても修正が効くことが多いが、顧客と直に接する立場にある人の場合、顧客から嫌われてしまえば、取引そのものをキャンセルされる可能性が高い。逆に言えば、年収1000万円を獲得するためには、リスク覚悟でそういうポジションに就くことも1つの方法。プログラマーのみのバックボーンでは年収アップに限度があるともいえるでしょう」

基礎を固めるか業界や分野に特化するか

  エンジニアとしての順当なキャリアパスは、プログラマーからSEになり、そこからコンサル、プロマネ、社内ISマネジャーと、大きく3職種に分かれるが、将来 年収1000万円を目指すのであれば、若いうちは慎重に会社を選ぶべきだと戸村氏は強調する。

   「エンジニアとしての基礎を固めるためには、教育制度がしっかりしている企業に入るべきですね。そうなると、最初はある程度の規模のSIerやシンクタンク、コンサルティング会社などが無難です」

  ただ、戸村氏が挙げる注意事項としては、コンサルティング会社の中には、ビジネス色が強く、プログラムなどの経験をあまり積めないところもあるということ。これは将来、高いステージを目指す人にとっては、不利になる可能性がある。プログラマー→SE→プロジェクトリーダー→プロジェクトマネジャーまたはコンサルタントと、しっかり地に足を着けたステップアップができる環境が将来のためには最重要だろう。

  また、業界や分野に特化した経験を蓄積することも重要だ。例えば、「自分は金融勘定系の開発に強い」とアピールできれば、引っ張りだこになるはず。あるいは、経理や物流などの特定分野に特化するのも1つの方法。開発スキルと業務知識を身に着けることでバリューは確実にアップする。

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