“ITオタク・口ベタ”よ、さようなら!次世代SEは「○○上手」

“売り手市場”と化したIT業界にあって、プロマネ不足は深刻になっている。しかし一方では、キャリア意識がありながらも「コミュニケーション下手」なことで、なかなか飛躍できないでいる若手SE・PGの数は多い。そこで、プロマネを本気で目指してもらうべく、“説得的コミュニケーション”のプロである心理学者の内藤誼人氏が、キャリアアップに必要な5つの「○○上手」を伝授する!

第4回 「叱り上手」

親や先生から叱られる経験が乏しいままに育った最近の若手ビジネスマンは、叱られることへの免疫力が極度に低い。良かれと思って叱ったのに、モチベーションの低下など逆効果を招いてしまうことも少なくないのだ。

「叱りたいけど叱れない」「どう叱ったらいいかわからない」――そんなリーダーやマネジャーたちの悩みをスッキリ解決。今回は、若手ビジネスマンのモチベーションを下げずに要所をシメる、“叱り上手”になる方法を聞いた。

叱るなら前置きはなく最短時間で

内藤誼人
◆ Plofile ◆

心理学者
内藤誼人(ないとう・よしひと)

(有)アンギルド代表取締役。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。説得的コミュニケーションをはじめとする社会心理学と、精神分析をはじめとする臨床心理学の両方を得意とする。著書に『「人たらし」のブラック心理術』(大和書房)、『人生相談は「不幸な人」にしよう』(ソフトバンク新書)がある。座右の銘は、「人生万事塞翁が馬」

部下を叱る際にまず心がけるべきなのは、変に「前置き」をしないということです。

例えば「お前が可愛いと思うから言うけど……」とか、「俺も叱りたくて叱っているんじゃないんだがな……」といった余計な前置きがあると、叱られる方は「いいからさっさと怒れよ」と、かえってイライラします。叱るなら、できる限り簡潔で短時間の方がいい。「もう少し丁寧にやれ」「お前、このやり方じゃまずいぞ」の一言で済むはずです。

叱る時間を短くするためには、叱っている本人が「怒らない」ことも大切です。人間というのは、自分では冷静だと思っていても、怒りの言葉を発すれば発するほど、感情的になります。「大体お前はこの前のプロジェクトでも……」という具合に話が始まると、次第に言っている本人がエキサイトしてくるものです。

このように、怒りが怒りを増幅させていく効果を、心理学では「怒りのエスカレーション」と呼んでいます。この現象を発見したベイザーマンという心理学者は、1分間で終わった夫婦ゲンカは後を引かないが、5分、10分と続くと「怒りのエスカレーション」が起こって、取り返しがつかない事態になると警告しています。

部下を叱る時もこれと同じで、長時間になればなるほど、後から関係を修復するのは難しくなります。

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