海外ではたらく!ミニ世界情勢

アメリカからの手紙:太っている人
Letters from America: Fatsos

アメリカでは太っていることが主流になっている。Torridで売られているようなラージサイズの洋服は、アパレル業界でもっとも急成長している分野である。太目の旅行者を専門にした旅行業者、特別幅のトイレシートを作るトイレメーカー、500ポンド(225キロ)の死体を収められる特注のお棺を商品にしている棺会社などが存在している。大手製造メーカーのSalter Housewaresは近々、標準体重計の限度を400ポンド(180キロ)に増加する予定だ。

ニューズウィーク  3月28日号

Fat has gone mainstream in America. Plus-size clothing like that sold at Torrid is the fastest-growing segment of the apparel industry. There are travel agencies that specialize in serving obese vacationers, toilet-bowl manufacturers making extra-wide johns, casket companies whose products are specially built to hold 500-pound corpses. Salter Housewares, a major manufacturer here, will soon increase the capacity of its standard bathroom scale to 400 pounds.

By Lawrence Goodman

【用語説明】

Torrid: 太目の女の子をターゲットにしたブティック
Go mainstream: 主流になる、主流に組み入れる
Plus-size: 《名詞》ラージサイズ
John: 《名詞》トイレ(略式)

ライターコメント

今、1億2千7百万人のアメリカ人が体重オーバーと言われている。連邦政府によると2010年までには40%が太りすぎになり、今世紀の半ばには痩せた人は少数派になると予測されている。長い間、多くの国で痩せていることが理想とされてきたが、こんな現実の中で太っている人の生活向上に向けて努力するFat-right group(太っている人の権利擁護団体)が台頭している。

太目の女の子向けのブティック『Torrid』に並ぶのは、26号(3X)のジーンズ、42D(95D)のビスティエなど。また、メキシコには250ボンド(112.5キロ)以上のアメリカ人観光客専用のリゾートも登場したりして、アメリカは太っていることに対してかなり寛容な社会になりつつあるのだ。

しかし、肥満は健康的なライフスタイルではない。肥満は糖尿病、憂鬱症、心臓病、ガンなどの原因になることが明らかになっている。権利を主張するのは悪いことではないし、痩せていることが必要以上に賞賛されるのも良くないが、その一方で太りすぎを全く気にしない社会というのもまたどうかと思うのである。

Writer Profile

Masami Suzuki

東京で編集者を勤めた後、フリーランス・ライターとして独立。「派遣の花道」(WAVE出版)を始め数冊の本を出版するも、33歳の時に「人生のブレイク」と称していきなりアメリカ留学を決意。が、渡米2年目にひょんなことから現地の日本語メディア会社に就職することになり、地元情報誌の編集長を2年半勤めた後、2005年よりフリーランスライターに。ワシントン州シアトル在住。

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