海外ではたらく!就職・職場事情

第1回 安定志向の男性VSやりがい重視の女性

アメリカは日本と比べて、男女の雇用格差が低いといわれているが、出世となるとどうなんだろうか?

今や管理職や専門職で女性が男性の数を上回り、ほとんどの企業で上に立つ人間が仕事と家庭のバランスをとりやすくするための方針を取っている。

しかし、女性が初めてフォーチュン500企業の最高責任者になってから30年が経った現在、女性によって経営されている大企業は2%にも満たない。

専門家が結論を出し始めたところによると、その原因は役員室での差別や家庭でのプレッシャーよりも、仕事上の不満と退屈さによるものということである。

New York Times :May 1st,2005
Behind the Exodus of Executive Women: Boredom
By CLAUDIA H. DEUTSCH

Women now outnumber men in managerial and professional positions, and most companies have installed policies that aim to help their leaders balance the demands of job and family.

Yet three decades after a woman first became chief executive of a Fortune 500 company, fewer than 2 percent of the biggest corporations are run by women.

The answer, experts are beginning to conclude, has less to do with discrimination in the corporate suite or pressures at home than with frustration and boredom on the job.

【用語説明】

Exodus … (〜から/〜へ)(多数の人が)出てゆくこと、退去
Behind … 〜の裏側に、〜の陰に
Frustration … 不満、失敗、落胆

解説

全部を紹介できないのが残念だが、この記事の後半には「男性はたとえ仕事がつまらなくても我慢することが多いが、女性はやりがいを探す傾向にある。多くの女性が知的な挑戦を求め、それを見出せない場合はさっさと会社を辞め、やりがいのある仕事/会社に移ったり、大学(博士課程)に戻ったりすることがわかった」とある。つまりアメリカでは"仕事のやりがい"にフォーカスするのは男性よりむしろ女性、というわけだ。 さらに、「女性は家庭に戻るから長く勤めないと思っている企業はいまだ多いが、女性は男性と同じようにトップに立つ野心を持っていることがわかった」という調査結果もある。

レジュメに性別の記入はおろか、肌の色などが判断できる写真の添付も必要ないアメリカ。男女雇用の均等化は日本より進んではいるが、それでも決して平等とはいえない。そんな中、更なるやりがいや挑戦を求めて積極的に転職する女性たち……。

有能な女性、つまり能力の流失を引き留めようと多くの企業が対応を模索しているが、IBM(管理職の19%を女性が占め、副社長も女性)やGEを始めとするいくつかの企業では数年前から専門機構と提携し、女性社員が仕事にやりがいを感じ続けるためのプログラムを導入。その効果が現れ始めているらしい。 ビジネス界だけでなく、政治界でも体制が整えば、初の女性アメリカ合衆国大統領が誕生するのもそう遠くないのかもしれない。

Writer Profile

Masami Suzuki

東京で編集者を勤めた後、フリーランス・ライターとして独立。「派遣の花道」(WAVE出版)を始め数冊の本を出版するも、33歳の時に「人生のブレイク」と称していきなりアメリカ留学を決意。が、渡米2年目にひょんなことから現地の日本語メディア会社に就職することになり、地元情報誌の編集長を2年半勤めた後、2005年よりフリーランスライターに。ワシントン州シアトル在住。

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