海外ではたらく!はたらくひとinterview

第1回 上海で電子産業業界ではたらく日本人

上海は、中国ビジネスの中枢的存在。ここで特に注目されているのが、電子産業業界。今回は電子製品品質向上の為、検査機器を提供する日本電計株式会社のSOHO責任者、宮城美希さんにお話を伺った。

中国に来たきっかけは何ですか?

大学で中国語を専攻していたことが、最初のきっかけです。在学していた大学が北京外国語大学と提携しており、在学中10ヶ月ほど、短期留学をしました。それも理由となり、卒業後は「中国関係のビジネスをしたい、中国で働きたい」と更に強く感じました。

中国での学校生活はどんな感じでしたか? また、専攻は?

学生時代に短期留学した北京外国語大学では、漢語クラスに在籍し、中国語を勉強しました。また、99年に再度中国に戻った際、天津の天津財経学院という大学で3ヶ月ほど漢語クラスを受講し、国際貿易学科の聴講生として中国人学生と授業を共にしていました。おかげで、専門用語はかなり勉強になったと思います。学校生活は、北京外国語大学の方が断然楽しかったですね。当時私も大学生でしたし、中国人学生や留学生も年齢が同じくらいだったからでしょうか。

インターンシップは経験しましたか?

私が留学していた頃は、中国では未だインターンシップが無かったので、未経験です。現在ではインターンシップ活用者も多く、少々羨ましいです。

今の会社に就職したきっかけを教えてください。

中国系の人材登録サイトにレジュメを登録しておいたら、現在の会社からスカウトされたのがきっかけです。会社に将来性があり、自分自身がキャリアアップできると感じたことが一番の決め手でしょうか。上海事務所トップの中国華人をはじめ、中国人が重要なポジションを占めている割合が多い上に、更に売上げも上々といった、日系の中でも先進的な企業だったこと。そしてアシスタント的業務のみではなく、幅広い仕事を任され、第一線で働けるという点に魅力を感じました。

中国では留学生ビザはX、ビジネス訪問ビザはF、就業ビザはZと分別されており、留学生ビザから就業ビザへ直接切り替えが出来ないことも、中国にて就職が難しいひとつの要因ともいえよう。就業ビザは以前より取得が楽になったが、取得条件として母国にて2年以上の就業経験を有することが前提とされている。更に即実践力となる人間を企業は必要としているので、勤務経験の無い業界への転職も難しい。以前はインターンシップもなく、求人も少ない状況だったので、中国での就業は非常に大変だったと宮城さんは示唆している。

現在の仕事内容を教えてください。

弊社は電子系商社で、主に電子計測器、環境試験機を取り扱っています。現在取引している企業が日本に3000社程あります。そのうち中国に駐在事務所検討している中小企業のメーカーに対し、弊社中国事務所内にて、連絡事務所のレンタルサービスや営業代行を請負っています。私はそのオフィス(SOHO)の責任者として、管理しています。加えて営業促進、商談管理、通訳、カスタマー・サポート的な業務や、弊社中国支社(天津、深?、無錫、大連、北京、広州)の営業マンの管理、現場状況確認等も行い、一概にSOHO責任者とはいえ、SOHOをご利用いただいているお客様と関連する仕事を、全般的に手がけています。

働く上で感じる、日中の違いは何ですか?

“ほうれんそう(報告、連絡、相談)”のシステムが日本に比べ確立されてないですね。ですから自分から歩み寄っていかないと、把握できる状況が少ないです。それから欧米系の外資企業的な部分というか、自分の範囲以外の仕事はしない。誰がやると決まっていないような雑務的な仕事に関して、率先して行なっていく人が少ないですね。そういう部分が日本と違うなと、感じます。

最後に今後の抱負を聞かせてください。

漠然とですが、将来的にはいつか自分でビジネスをしてみたいなと考えています。とはいえ、まだ模索中の段階です。今後更に経験を積んで、機が熟したら…。決断すると早い方なので、その時は即行動するかもしれませんね(笑)。

インタビューを終え

上海のウォール街と異名を持つ、浦東(プードン)地区の某高層ビル17階に、日本電計株式会社の上海事務所がある。アバウトなビジネスともいわれる中国では、何をどうしたかという過程よりも数字や結果が大事。とはいえ、中国にある外資系や日系企業で働く日本人に要求されるのはプラス、細やかな気配りと対応、配慮ではないだろうか。海外だからこそ、日本以上に日本人特有の気遣いが求められる。インタビュー中、既に勤務時間をかなり過ぎても携帯に仕事関連の電話が入ると、スピーディに対応していた彼女。このような気配りが良い結果や、数字を支える一部分になっているのだなと、実感した夜であった。

Writer Profile

Rie Fukai

(株)アワーズ取締役・上海支社代表。翻訳、中国での企業設立代行業や(ファッション等)ショー&モデルコーディネート、中国企業調査等を手がける。フリーでは女性誌を中心に取材・撮影コーディネーター兼ライターと、企業とフリーランスの2足の草鞋で生活を満喫中。海外書き人クラブ・メンバー。中国在住、計8年目。

今週のはたらくひと

宮城 美希  Miki Miyagi

1973年、東京生まれ。大東文化大学外国語学部中国語学科を卒業後、日本にて電子部品商社で会計・総務の仕事に従事。99年に渡中。物業管理会社にて総務、投資コンサルティング会社の日本業務部チーフ・マネージャーを経て、03年より日本電計株式会社に転職。SOHO責任者として現在に至る。

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