海外ではたらく!就職・職場事情

第1回 上海、エリートは外資から国営・私営企業へ

本年上海の人材市場では、優秀な人材が外資企業から、国有企業や私営企業へ流動している動向が現れた。上海専門職者招聘サイトの最新統計データーによれば、本年国有企業は市場総量の12%を占めるのみだが、21.3%の求職者を惹きつけている。給与の面では、国営企業は、表面上に出る数字はやや少ないものの、裏側に福利やその他収入が多く隠されている。例えば、住宅手当、新年や節句に渡される賞与や実物等である。この他、国有企業は安定した仕事環境にあり、将来的に発展の見込みのある点が、人材を魅了した重要な要因とされる。

華夏時報

【用語説明】

解説

中国の中で、一番国際派と言われる上海。グローバルな人材に憧れ、外資系企業に就職や転職を希望する人材が非常に多い地域です。外資系企業は高給与、ハイレベルの仕事や効率、頻繁な国際的交流、それに海外に行けるチャンスもあるかもしれないといった言葉が、キャリアアップを目指し、ステイタスを求める中国人に夢を与えているのでしょう。しかし、時代も変わりました。外資系に就職や転職をしたエリート達が、数年間働いて学んだ豊富な管理経験を利用し、自ら起業、または国営や私営企業に重役として再就職するといった選択をしはじめました。それに伴い、国営や私営企業が外資を追い越せと、凄まじい勢いで力をつけています。

IBMが中国のグループにPC事業部門を売却といったニュースは、外資系企業で働く多くの中国人エリート達に、国営や私営企業に今後は将来性があるといった考えを更に根強くさせ、それが今日人材市場に出始めたといっても、過言ではないでしょう。反面、外資にまずは就職し、経験を積んで自分を高く売ろうと考える人も増えるかもしれません。とすれば、外資系企業は、優秀な人材を獲得後、いかに確保していくかが、今後の課題となるでしょう。

Writer Profile

Rie Fukai

(株)アワーズ取締役・上海支社代表。翻訳、中国での企業設立代行業や(ファッション等)ショー&モデルコーディネート、中国企業調査等を手がける。フリーでは女性誌を中心に取材・撮影コーディネーター兼ライターと、企業とフリーランスの2足の草鞋で生活を満喫中。海外書き人クラブ・メンバー。中国在住、計8年目。

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