海外ではたらく!就職・職場事情

第4回 35歳“職場老人”の諦め

上海は一足先に老齢化社会に突入、職場では「35歳以上は“老人”」と、冷淡だ。
某人事責任者は、「社員として求める年齢は、35歳以下。これは純粋に仕事上の需要により規定したものだ。業界により募集年齢は異なるが、例えば責任者と一般技術者は35歳以下、最下部レベルの場合は30歳以下を募集する。だって、老婦人に受付の仕事は出来ないだろう?」と述べた。
強調すべきは、激烈な市場競争が“35歳現象”の主な理由という点。その合理性を一方的に否認はしないが、 “ひたすら騒ぎ立て”て、流行を追う企業らを軽視してはならないだろう。

労働報

【用語説明】

解説

中国では、雇用労働者に対して企業が設ける年齢制限を、基本的に違法としている。理由は、高年齢者を差別しているように感じられるからだ。また、労働法では「男女共に16歳から、男性職員は60歳まで、女性職員は55歳まで平等な労働権を有す」と規定している。

しかし、地方から優秀な人材が集まる大都市・上海では、労働法などなんのその、35歳を超えた労働者への風当たりは強い。「35歳以上の高年齢職員は経験が豊富。けれども、仕事に対する積極性や持続性が、若い職員と比べて低すぎる。」と企業の役員達は指摘する。要するに、能力的に大差が無いならば、年齢が高い職員よりも、安い給料で雇える上に将来的にも有望な若年層を多く採用したいというわけだ。

解雇の対象には、一般職のみならず管理職も含まれる。まだ終身雇用が完全に崩壊していない日本では、長年勤めた社員に情を感じ、簡単に解雇することはないが、上海の企業は、外資系企業を見習って非常にクール。使えないとみなされた人材は直ちに解雇、いい人材は莫大な資金を用いても獲得しようとする。
「ビジネスはビジネス」と割り切るシビアな企業が増えて、いつか自分が働く企業もその波に乗るのではないかと、35歳以上の会社職員達は恐れはじめている。

Writer Profile

Rie Fukai

(株)アワーズ取締役・上海支社代表。翻訳、中国での企業設立代行業や(ファッション等)ショー&モデルコーディネート、中国企業調査等を手がける。フリーでは女性誌を中心に取材・撮影コーディネーター兼ライターと、企業とフリーランスの2足の草鞋で生活を満喫中。海外書き人クラブ・メンバー。中国在住、計8年目。

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