海外ではたらく!ミニ世界情勢

扇風機を買いに、人々が殺到

この夏、フランスでは扇風機がよく売れ、品切れ寸前の状態にある。一方、クーラーは扇風機に比べると高価であると同時に、取り付け工事が面倒なため、消費者には敬遠されがちだ。

ライターコメント

数年前までフランスでは南仏など、一部の地方を除けば、一般家庭にはクーラーはおろか扇風機さえ普及していなかった。というのも、例えばパリでは8月の最高気温は平均25度程度、しかも空気が乾燥しているため、室内にいると真夏でもそれほど暑さを感じなかったのだ。
ところが一昨年の8月に連日40度を記録する猛暑がヨーロッパを襲い、フランス国内ではお年寄りを中心に1万5千人近くの人が亡くなった。この時はどこの電気屋も元々品揃えが少なかった扇風機、冷風機、クーラーがあっという間に売り切れた。

さて、今夏は6月に30度を超す日が続いたため、猛暑の再来を恐れた人々が扇風機を買いに走り、早くも品切れになる店があったという。
一方、クーラーはフランスではあまり人気がない。値段が高いこともあるが、施工規制のためアパートや店舗の壁に排気ホース用の穴を開けられなかったり、と取り付け工事が面倒なのだ。そのためフランスでは可動式で本体に排気ホースがついたクーラーが主流で、このホースを窓やドアから外に出して使うことが多い。街を歩いているとブティックの入口ドアの隙間からクーラーのホースが外に出ている、という光景を目にすることも。ドアがちゃんと閉められないのだから、冷却効果も落ちるだろう。そんな事情もあって、フランスではクーラーよりも水を使って空気を冷やす冷風機の方が売れているという。

Writer Profile

Yuka Egusa

フリー・編集ライター。96年からパリ在住。ライターとして日本の雑誌やHPにパリ情報、フランス社会・文化などをテーマに寄稿。同時にパリ発・日本語情報誌『ビズ・ファミーユ』の編集・発行人を務める。著書に芝山由美のペンネームで書いたOL留学体験記『夢は待ってくれるー女32才厄年 フランスに渡る』がある。海外書き人クラブ・メンバー。

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