海外ではたらく!めずらしいこんな仕事

第1回 ママ・アシスタント 
Assistant maternelle

ママ・アシスタント」とは働くママに代わって自分の家で子どもを預かる仕事だ。女性の就業率が高く、出生率が上昇中のフランスで、今後、ますます需要が伸びると予想されている職業である。

フランスでは25〜49才の女性の就業率は約80%で、出産後すぐに職場復帰する女性も少なくない。ただ、保育所不足が深刻で、産休明けに空きが見つからず、子どもをママ・アシスタントに預ける人が多い。

ママ・アシスタントは自宅で1〜3人の子どもを預かり、ミルクや食事を与え、オムツを替えたり、子どもたちを遊ばせ、公園に連れて行ったりと保育全般を行う。

ママ・アシスタントになるには、居住地区の役所に出向き、書類に家族構成や自宅の面積、部屋数(子どもを預かるスペースがあるかどうか)、学歴、職歴、そして志望動機を記入し、提出する。日本の保育ママと違って保育士、看護士、幼稚園経論等の資格は求められない。審査に通ると、ママ・アシスタントリストに連絡先が掲載される。子どもの預け先を探している親がリストを見て、直接連絡してくるので、給与、託児時間、休暇などの採用条件について取り決め、個人間で労働契約を交わす、というしくみだ。

現在、フランス全国で約50万人の3才以下の子どもが30万人ほどのママ・アシスタントによって保育されている。西ヨーロッパ一の出生率(1.9人)を誇るフランスは今後も子どもの数が増えると予想され、ママ・アシスタントの需要もますます伸びると言われている。

【データ】

就業人口 約30万人
平均年収 約6500ユーロ(約91万円)
繁忙期 1年中
年齢層 30〜50代が中心

ライターコメント

家の中に保育スペースさえ確保できれば、特別な資格も必要なく、また育児経験を生かせるので、子育てで一度は仕事を離れたけれど、子どもが手を離れたのでまた働きたい、という女性にはおすすめの職業だろう。実際、「子どもが好きなので」、「子どもが就学して時間ができたので」という志望動機でこの仕事を始める人も多いという。ちなみに平均年収が低いのは預かる子どもが一人のみだったり、就学年齢に達している子どもを放課後と病気の時のみ預かるというような契約を結ぶことがあるため。

フランス経済省の発表によると、今後5年間で最も人手不足が心配される職業だという。確かに評判のいいママ・アシスタントはキャンセル待ちが出たり、託児料を高めに設定しても、すぐに契約相手が見つかるという。まさに売り手市場の仕事である。

Writer Profile

Yuka Egusa

フリー・編集ライター。96年からパリ在住。ライターとして日本の雑誌やHPにパリ情報、フランス社会・文化などをテーマに寄稿。同時にパリ発・日本語情報誌『ビズ・ファミーユ』の編集・発行人を務める。著書に芝山由美のペンネームで書いたOL留学体験記『夢は待ってくれるー女32才厄年 フランスに渡る』がある。海外書き人クラブ・メンバー。

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