海外ではたらく!就職・職場事情

第1回 3年以上の職務経験、が採用条件

フランスでの就職は一般的には難しいとされているが、現状はどうなんだろうか?

フランス雇用研究センターの調査によると、フランスでは企業が採用面接の際に"3年以上の職務経験"を採用条件として挙げるケースが52%に及んだ。この調査はフランス、スペイン、イタリアの3国において1200件の採用を分析したものであるが、イギリスでは求人広告上で職務経験期間を問うことは稀であり、また、スペインでは求める職務経験の期間は通常、数ヶ月程度とされている。このようなフランス企業の厳しい採用条件は仕事経験の少ない若者の労働意欲を失わせる原因となる。

フランス雇用研究センター

解説

失業率が9%を超えるフランスでは、企業は新人を育てようという意識が薄く、なるべく経験豊かで即戦力になる人材を雇おうとします。ただ、学校を卒業したばかりの新人には全く仕事を見つけるチャンスがない、という訳ではありません。フランスではスタージュstageと呼ばれるインターンシップ制度と同じような実習制度が充実しているからです。これは学生が実習生として企業で一定期間、働きます。たいていの場合が無給ですが、このスタージュは職務経験と見なされ、履歴書に記載することが可能です。もちろん、在学中に長期間のスタージュをすることはできないため、この就職難の時代に、学生にとって職探しが難しいという事実に変わりはありませんが。

また、フランスでは求人を行う際にまず、履歴書で大量に足切りをすることが問題になっています。職務経験年数、学歴、年齢による足切り。さらには人種による就職差別も存在します。フランス政府は応募者の人種が分からないように、写真を貼らなくてもいい、さらには名前を書かなくてもいい匿名履歴書を使うように企業に奨励しています。

Writer Profile

Yuka Egusa

フリー・編集ライター。96年からパリ在住。ライターとして日本の雑誌やHPにパリ情報、フランス社会・文化などをテーマに寄稿。同時にパリ発・日本語情報誌『ビズ・ファミーユ』の編集・発行人を務める。著書に芝山由美のペンネームで書いたOL留学体験記『夢は待ってくれるー女32才厄年 フランスに渡る』がある。海外書き人クラブ・メンバー。

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