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第4回 第三子向けの新しい育児休暇制度

2006年7月から新しく第三子の育児を対象に、期間1年のみの新しい育児休暇制度が施行されることに。この新制度では育児休暇中に収入額に関係なく一律、月額750ユーロ(約10万円)の手当てが支給される。現状では、育児休暇は第一子から子ども一人につき最長3年間取得することができ、その間完全に休職する場合には、月額512ユーロの手当てが支給されている。政府は、新制度発足によって3人目の子どもをつくろうと考える親が10万人に上ると見込んでいる。また、現在、育児休暇取得者の98%が母親であるが、取得期間を短くすることによって母親の職場復帰が楽になる効果があると同時に、父親の取得率が増えることも期待されている。

【用語説明】

解説

フランスの合計特殊出生率は1.9人とEU加盟国ではアイルランドに続いて2番目の高さであるが、出生率のさらなる向上を目指すフランス政府が打ち出したのが、この第三子向けの新育児休暇制度だ。
フランスでは子どもは3才から学校に通い、両親が働いている場合は18時半まで学校が子どもを預かってくれる。それで子どもが就学するまでに3年の育児休暇を取ったり、その間に第二子が生まれればさらに育児休暇を延長するという母親も少なくない。

ただ、育児休暇後は取得前のポストに戻れることが法律で保障されているとはいえ、ブランクが長くなると職場復帰は様々な困難を伴う。そのため第三子を諦める人も多いのだという。新制度は働くママたちの早期復職を促す効果があるとされるが、特にキャリアや生活のために第一子、二子出産後はすぐに職場復帰したママたちも、一ヶ月あたりの支給額が大幅にアップすることによって、育児休暇を利用しやすくなるだろう。

もちろん、今までどおり、第三子のために3年間の育児休暇を取得することも可能なので、働く親にとっては選択の幅が広がるわけだ。さらに、現在、男性の育児休暇取得率は2%に過ぎないが、新制度導入によって「1年くらいのブランクなら」と積極的に育児休暇を取得する父親もどんどん出てくるのではないだろうか。

Writer Profile

Yuka Egusa

フリー・編集ライター。96年からパリ在住。ライターとして日本の雑誌やHPにパリ情報、フランス社会・文化などをテーマに寄稿。同時にパリ発・日本語情報誌『ビズ・ファミーユ』の編集・発行人を務める。著書に芝山由美のペンネームで書いたOL留学体験記『夢は待ってくれるー女32才厄年 フランスに渡る』がある。海外書き人クラブ・メンバー。

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