海外ではたらく!ミニ世界情勢

不景気でよく売れていた焼酎も売れず

内需の低迷に「庶民の酒」焼酎さえも売れなくなっている。ウィスキーやビールに続き、「不景気にむしろよく売れる酒」である焼酎まで販売量が減少するなど、お酒市場の景気に依然として回復の兆しが見られない。

文化日報

【用語説明】

ライターコメント

韓国経済は輸出の鈍化と内需の低迷で不況が長期化するかもしれないという不安を抱えている。たしかに、以前は不景気でも安い豚肉の焼き肉で焼酎を飲むサラリーマンの姿があったが、最近では繁華街は夜静まり、店舗賃貸の貼り紙を目にすることが多くなった。

記事によれば、昨年、「接待費実名制」や「性売買特別法」といった法の施行で、ウイスキーの販売量は大きく減少したという。ニュースでも接待費で高級ウィスキーを飲んだり、買春行為につながると批判されていた「ルームサロン(テーブルに女性がつく高級バー)」の利用は減り、かわりに焼酎の売り上げが伸びていると伝えていた。

もともと韓国では「強いお酒から弱いお酒へ」という暗黙のルールのようなものがあった。日本人が驚くのは、まず焼き肉など食べながら焼酎をストレートで何杯も飲み、酔いが回ってきたところでビヤホールに移動し二次会で口直し感覚でビールを飲むことだろう。だから、不景気になれば、二次会の予算カットで、一次会で飲まれる焼酎だけが健闘していたというわけだ。

ただ、最近の焼酎販売の落ち込みは単なる不景気だけでは説明ができない気もする。2000年に入ってブームが続いている「ウェルビーイング」は心身ともに健康でゆたかなライフスタイルを求めるもので、焼酎も二日酔い解消や皮膚浄化など、健康をアピールしたものが人気だ。市場を独占していた真露(チルロ)焼酎に対抗して斗山(トゥサン)が緑茶の成分を配合した焼酎を発売し好調なのがいい例だろう。過剰に消費していた焼酎が健康を考え飲まれるようになったのは歓迎されるべきだが、焼酎好きの韓国人は寂しさを感じてしまうのだと思う。

Writer Profile

Kaya Tabata

1991年より韓国在住。梨花女子大大学院女性学科修士課程卒業。国際交流基金ソウル文化センター、オープンサイバー大学で翻訳を教える。子どもの育児環境を求めソウル郊外へ引っ越し、週の半分は自宅で翻訳やエッセー執筆をしている。

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