海外ではたらく!めずらしいこんな仕事

第3回 チムジルパン

90年代に入り、大ヒットしたのがチムジルパンという韓国式健康ランド。チムジルパンは「蒸し部屋」という意味で、韓国伝統の低温サウナです。最近はそれがリゾート型にサービスを拡大して人気を集めています。

韓国で週末に家族でのんびりしたいとき行く場所といえば、チムジルパンでしょう。麦飯石(メッパンソク)と呼ばれる遠赤外線を発生する石などを敷き詰めた部屋を温めて低温のサウナにしたもので、朝鮮時代には病気を治すところとして、お医者さんもいたくらい、効能のあるものなのです。街にある小さなチムジルパンは日本の銭湯のようなもので、家庭であまりお風呂に入る習慣のない韓国の人たちは、時々でかけて垢すりをしたりします。

90年代に入り、チムジルパンは大きく変化を遂げました。リゾート型チムジルパンの登場です。本来のチムジルパンの他にプールやレストラン、映画館、スポーツジム、エステサロンなどが加わり、家族や恋人同士で一日のんびりできる総合レジャー施設となったのです。
特に大ヒットの要因としては、チムジルパンを男女がいっしょに利用できることにした点です。更衣室は男女別ですが、備え付けの薄手のガウンと短パンに着替えれば、男女がいっしょにくつろげるのです。じんわりと汗がにじむ程度の温かい床にごろりとなり、親しい人たちと時間を気にせずおしゃべりをしたり、昼寝をしたりできるのは楽しいものです。韓国の人たちは家族を大切にし、休みの日はお年寄りを連れて大家族が集まることも多いので、ビジネスとしても急成長したようです。

チムジルパンによってさまざまな特色のあるサービスが展開されています。オフィス街の近くでは会社が利用できるようにと、会議室型チムジルパンを設けたり、郊外には焼肉が楽しめるガーデンが併設されているところもあります。また、平日の昼間に公開講座などを開き、カルチャーセンターのように定期的に通う主婦やお年寄りがいたりします。チムジルパンでごろごろするのに飽きてしまう子どものために、すぐ隣に波のプールを作ったり、子ども用映画館があるところもあります。

【データ】

全国のチムジルパンの数 : 1933ヶ所(政府保健福祉部統計)
24時間利用料金 : 約10000ウォン(約1100円、食費などを除いた入場料金)

ライターコメント

韓国の人たちは一人でいるより大勢でわいわいするのが好きらしい。休みの日には家族や親戚、友だちなど親しい人と思いっきりくつろぎたいようだ。チムジルパンの中での老若男女入り乱れてくつろぐ光景を目にした日本人は、驚いて固まってしまう。同性同士のスキンシップ、いろいろなものを持ち込んで食べる人たち、美容パックするのに余念がない女性グループ、大きな声ではしゃぐ子どもたちを尻目にいびきをかいて眠る親など…その開けっぴろげなパワーに圧倒されてしまう。韓国人は休みの日もエネルギッシュに遊ぶのが好きな民族のようだ。そんな彼らの憩いの場がチムジルパンリゾートである。 う子どものために、すぐ隣に波のプールを作ったり、子ども用映画館があるところもあります。

Writer Profile

Kaya Tabata

1991年より韓国在住。梨花女子大大学院女性学科修士課程卒業。国際交流基金ソウル文化センター、オープンサイバー大学で翻訳を教える。子どもの育児環境を求めソウル郊外へ引っ越し、週の半分は自宅で翻訳やエッセー執筆をしている。

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