チャンスを与えてくれて「ありがとう」と感謝しよう

経営サイドが「良く成果を出してくれた」と評価してくれているわけだから、「私ではなくて皆さんのおかげです」と笑っていればいい。そして、「ありがとう」と一言。だって、サラリーマンは自分で商売をしているわけではなくて、会社の看板のおかげで稼いでいるわけですよ。僕がいた金融機関みたいな信用商売はモロにそうだから、「チャンスを与えてくれてありがとう」「周りで僕を支えてくれてありがとう」という意味で、感謝の気持ちは口にした方がいいと思うし、態度で表わした方がいい。いや、表すべきだと思います。

ただし、この場合にも「こんなにもらって」という一言は余計。会社は少しでも人件費を少なくしたいわけだから、そんなことを言えば、次の査定で絶対にケチられるよ。「あんなに給与を上げなくても良かったのかな」と思われてしまう。そうではなくて、「来年も今年以上に頑張るので、是非たくさんください」みたいな感じがいい。

僕のいた銀行では、給与がドンと上がったら、次は下がるというのが常道でした。人間という生き物は往々にして上がることだけを考える。「上がったらこうしよう」と考えるけど、下がった時にどうするかは想像もしないわけです。でも、上がる奴もいれば下がる奴もいる。これが現実。いつも勝ち続けている人間なんていません。ホリエモンだろうが何だろうが、絶対といっていいくらいこれはない。

大事なのは、うまくいった時よりも、いかなかった時に傷をどれだけ最小限に抑えられるかということなんですよ。うまくいったときは、黙っていてもたくさんくれるわけだから、「どうもありがとう」で終わらせていい。反対に、うまくいかなかった時は、「正当に評価してくれない」といったネガティブな感情を抑えて、「次」を見つめるべきなんです。

例えば、うまくいくためにはどうしたらいいか、上司に自分の評価基準をそれとなく聞いてみるとかね。だってそれを知らなかったら、いくら頑張っても「他人目線」を知らない状態で、次も良い評価を得られない可能性が高いんだからさ。

給与交渉 梅森浩一の格言

  • 年俸交渉は不慣れな者同士で行われている
  • 評価は他人がするもの。自己評価はただの自己満足
  • どんな査定でもポジティブに捉え、次につなげよう
アップダウンサイジング・ジャパン
代表 梅森浩一

日系企業と外資系企業2社を経て、35歳でケミカルバンク東京支店の人事部長に就任。以後、2社の外資系金融機関の人事部長を歴任。現在は「アップダウンサイジング・ジャパン」(URL:www.updownsizing.com) を主宰し、企業コンサルティング、講演活動などを行う。著書多数。最新刊に、『はぐらかしの技術』(日本経済新聞社)と『「採用したい!」と言わせる技術』(大和書房)がある

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