同じ内容であっても、“伝え方”によって聴き手が受ける印象は大きく変わるものだ。では、どのように伝えればよいか? コミュニケーションの専門家・箱田忠昭氏が、誰もが習得可能なプレゼンテーションのノウハウを伝授する!

第4回 プレゼンテーションのテクニック Part2(ボディランゲージ)

最も重要なのは「視線」

箱田忠昭さん

■箱田忠昭さん
日本コカ・コーラの広告部マネージャー、エスティ・ローダーのマーケティング部長、パルファン・イヴ・サンローラン日本支社長を歴任。その後、1983年にインサイトラーニング株式会社を設立し、代表取締役に就任

 アメリカのコミュニケーションの専門家、アルバート・メラビアンが、「言葉」「声、話し方」「ボディランゲージ」というコミュニケーションの3大要素が相手に与えるインパクトを調べたところ、「言葉」が7%、「声、話し方」が38%、そして「ボディランゲージ」が55%でした。つまり、コミュニケーションにおける最も重要な要素がボディランゲージということになります。

 ボディランゲージとは、態度、姿勢、身振り、手振り、顔つき、外見、視線などを指しますが、このうち最も大切なのが「視線」です。私がアメリカでプレゼンテーションのセミナーに出席した時も、3日間のうち1日はほとんどアイコンタクトの練習をしていました。

 大勢の聴衆がいる中で、一体どこを見て話せばよいのか迷うところですが、プレゼンテーションでは「常に聴衆の“誰か”の目を見る」のが鉄則です。「常に」の意味するところは、いかなる時も天井や床、スクリーンなどに向かって話してはいけないということ。

 「聴衆をまんべんなく眺めるように」とか「1人だけ見ることがないように」といったアドバイスは間違いだと断言できます。聴衆をただ眺めるだけでは説得力に欠けてしまうからです。1対1で説得する時に相手の目を見るように、プレゼンテーションでも、1人の人の目を見て話す方が効果的です。


“コックリさん”を探せ

 1人の目を見て話すといっても、その人を継続して見ろということではありません。そこで必要となるのが、“ジグザグ法”です。

 まず左側の一番後ろに座っている人の目を見て、「皆さん、おはようございます」と声をかけます。一番後ろの人に話しかけるのは、「どのくらいの声の大きさで話せばよいのかを確かめる」ためと、「つい前の席の人ばかりを見て話してしまうプレゼンターの悪い癖が出ないようにする」ためです。あとは、ジグザグを描くように、左右交互に次第に前の方の人に向かって話していきます。これを繰り返すことによって、特定の人ばかりに視線が偏ることを防ぐことができるのです。

 また、話を聞きながらしきりにうなずく“コックリさん”を探しましょう。こういう人に話しかけるようにすると、自信がわいて、話しやすくなるでしょう。左右前後の列それぞれに“コックリさん”を探せればベストです。

 また、視線はワンセンテンスごとに移します。センテンスの途中で視線を移してしまうと、「うなずき」をもらえず、1人ひとりに話しかけている感じが出ないからです。

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