3年やってこそ真の評価となる

もちろん、「ただ長く在籍していれば良いのか?」という反論もあるだろう。しかし現実として、「採用する側は、1年間限定で凄いパフォーマンスを残した人よりも、3年間コンスタントに目標値を超えている人の方を好む傾向が強い」(佐藤氏)のだという。

「これは、スポーツの世界と一緒。野球でいえば、いきなり1年目でたくさんヒットを打っても2年目以降はさっぱりという選手よりも、3割打者を3年間キープした方が評価される。ゴルフにしても、前半良くても後半でガタっとくる人もいるわけですから、やっぱり18ホール回ってナンボの世界です。18ホールをキャリアに例えれば、最初は『大丈夫かな』と危なっかしく思えた人が、ホールアウト後(3年後)には見違えるように成長しているケースが結構ある。実力とは、そういうものだと思います。

特に中途採用の場合には、周囲の目もそれなりに厳しい。たとえ転職して1年目で頑張ったとしても、「周りの目は、嫉妬なんかもあって結構冷ややか」ということもある。

『これは本物だな』と周りが認めるようになるには、やはり3年位の時間は必要」と佐藤氏が語るように、実績を出さないうちの転職は、基本的にその人の経歴にネガティブに働く可能性が強い。これは肝に銘じておいたほうがよいだろう。

新卒採用に力を入れる新興企業も

それでも、短期間で再び転職を決意する人は少なくない。人材流動化のうねりの中で、中途採用者の早期離職は珍しいことではない。

「私の知人で、半年で会社を辞めて移った外資系の会社に10年以上勤め、さらにスカウトされて別の外資系に行った人もいます。そういう意味では、確かに転職に正解はありません。ただ、企業側は当然『長く在籍してもらいたい』という思いで採用しているわけで、最近では、中途採用の定着率の低さを受け、3年間で3割は退職すると言われる新卒採用に逆にお金を投資すべきであると考える新興企業が増えています」

その結果起こっているのが、「中途の採用基準のフラット化」だ。

「今後ますます中途採用が拡大していくことは間違いないですが、人の出入りが激しい会社の人事に話を聞くと、採用基準は上がり気味ですね。中途採用では、ピンポイントで良い人材を採用したいというニーズが増える一方で、企業側の目も肥えてきていますから」

こうした中、転職に際しては「採用する側の企業を納得させられるだけの実績が自分にあるかどうかの確認」がますます重要になり、また、新卒と同等扱いであまり多くを望まれていなかった「第二新卒」の定義も変わってきた。

(次回に続く)

▲転職スカウト超活用術TOPへ

▲ページのトップへ