資格図鑑

第13回  【心理・福祉系:国家・公的資格編】〜 求ム! 「ケア」のプロフェッショナル! 〜

  急速に高齢化が進んだことで寝たきり老人など要介護者の増加が見込まれ、世帯規模の縮小・扶養意識の変化に伴う家庭内での介護能力の低下が懸念されている。つまり、高齢者は日常生活のなかで助けを得ることが不可欠になってきているわけだが、この背景をふまえると、介護・福祉の分野の雇用が増大していることに注目すべきなのは間違いない。

 

  事実、全国的に居宅介護サービス事業者や介護保険施設も増えており、介護・福祉分野の労働者の需要は高まっていて、具体的には、特別養護老人ホーム、介護老人・障害者・児童福祉施設など、多種多様な現場への就職を目指す人が増えている。また、少子化が労働人口減に繋がることも明らかであることから、ケアワーカー、ホームヘルパー、介護助手などもニーズが高まっている。

 

  このような“時代が求める”仕事に就くために必要な資格、そして「ケア」のプロフェッショナルに求められる能力とは何なのか、さっそく見てみよう!

心理・福祉系:国家資格編イメージ
社会福祉士 (国家)
1988年に制定された「社会福祉士および介護福祉法」によって誕生した国家資格。民間を含めた福祉系の資格の中でも最上位とされる社会福祉士は、福祉に関する相談や介護を依頼することができる能力(社会福祉原論、老人福祉論、心理 学、法学など幅広い知識が必要)を有する人材を養成・確保し、増大する福祉ニーズに適切に対応し、在宅や施設における介護の充実を図ること、そして民間のシルバーサービス事業を発展させ、国民の福祉を向上させることを求められる。
具体的な活躍の場は、福祉事務所、社会福祉協議会、老人福祉・障害者施設、医療機関などで、日常生活に支障をきたす人とその家族を対象に、福祉施設や補助金制度、ホームヘルパーの派遣など、適切な福祉サービスを受けられるように助言や援助を行う。ソーシャルワーカー、生活相談員とも呼ばれる。
試験内容
・五肢択一式問題(150問、240分)
社会福祉原論、社会保障論、公的扶助論、地域福祉論、心理学、社会学、法学、
医学一般、老人福祉論、障害者福祉論、児童福祉論、社会福祉援助技術、介護概論
ポイント
試験は13科目と多く、しかも広範囲にわたるため、受験日までにするべきことをまとめ、しっかりとスケジューリングする必要がある。確実に合格するためには、参考書や問題集だけでなく、スクールや通信講座の活用を視野に入れるべきだろう。
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取得者コメント
過去問題を5年分×2回解く、制度や法の改正点や時事問題をチェックする、弱点と思われる所を何度も読み返す、この3点を念頭に置きながら、3カ月間の勉強で合格しました!
(福祉サービス・26歳・女性)
テキスト、過去問、小六法、用語集など、ありとあらゆる参考書を用いましたが、13科目は厳しく苦戦しました。お恥ずかしいことに、「三度目の正直」でやっと受かりました。
(在宅介護支援・30歳・男性)
介護福祉士 (国家)
「社会福祉士および介護福祉法」によって生まれた国家資格。介護福祉士は、高齢者福祉施設や障害者福祉施設などの社会福祉施設、老人保健施設や病院・医療施設で働き、高齢者や障害者の日常生活の自立を支援するサービス提供の中心を担う。
日常生活を営むのが困難な高齢者や身体障害者に対して、食事、入浴、排泄、外出など、生活面の手助けをするとともに、話し相手にもなって精神面のケアを行う。社会・老人福祉、リハビリテーションの知識と介護技術に加えて、思いやりや忍耐力などの精神的な強さが求められるため、より現場に近いところでの活躍が期待されるが、職場によっては福祉施設の運営サイドに回るケースもある。主な職場としては老人保健施設、特別養護老人ホーム、身体障害者施設、民間の福祉関連サービス会社などが挙げられる。
試験内容
・筆記試験(五肢択一式120問、210分)
社会福祉概論、老人福祉論、障害者福祉論、リハビリテーション論、社会福祉援助技術(演習を含む)、レクリエーション活動援助法、老人・障害者の心理、家政学概論、医学一般、精神保健、介護概論、介護技術、形態別介護技術
・実技試験:介護等に関する専門的技能  ※筆記試験合格者のみ
ポイント
厚生労働大臣が指定する専門学校を卒業すれば無試験で取得でき、在職のまま夜間課程に通うという手があることに注目したい。また、「介護技術講習」(4日で32時間)の修了者はその後3回分の実技試験が免除されるので、こちらも活用するべきだろう。
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取得者コメント
ホームヘルパーとして4年経験を積んでから受験しました。受験対策としては、とにかく過去問を解き続けて解答率を上げ、本番までに自信をつけるということぐらいでしたね。
(介護サービス・25歳・女性)
高校時代に「将来老人ホームで働きたい!」と思ったのが、取得のきっかけです。資格がないとできない仕事ではありませんが、試験勉強を通して学んだことは多いと思います。
(福祉施設勤務・28歳・女性)
ケアマネジャー (公的)
平成12年にスタートした「介護保険制度」に伴って誕生した新資格。ケアマネジャーは、高齢者の介護計画を立てる専門家で、介護支援専門員とも呼ばれる。寝たきりや痴呆などで介護を必要とする人やその家族からの相談に応じ、適切な介 護サービスを受けられるよう、個々の事情に合ったケアプラン(介護支援計画)を作成し、その後のフォローを担当する。また、各関係機関との連絡・調整など「ソーシャルワーカー」に近い仕事もこなす。
主な職場は、施設と居宅サービス事業所の2系統分かれ、施設勤務の場合、特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護療養型施設などで、居宅サービス事業所勤務の場合、特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護療養型施訪問介護(ホームヘルプ)、日帰り介護(デイサービス)、グループホーム、訪問入浴などになる。
試験内容
・五肢複択方式および五肢択一方式(60問、120分)
介護支援分野、保健医療サービス基礎・総合、福祉サービス
※「介護支援専門員実務研修受講試験」という名目
ポイント
試験自体の難易度うんぬんより、受験資格として医療・福祉系の資格を有することや実務経験5年以上といった条件があるので、まずはそこをクリアする必要がある。また、在職中に受験する場合は、業務と受験勉強をいかに両立させるかがカギとなる。
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取得者コメント
職場の先輩にアドバイスをいただいたところ、専門スクールのビデオ講座が良いとのことでしたので、毎日すこしずつ学びました。仕事と勉強を両立させたい方にはオススメです。
(介護福祉士・27歳・女性)
制限時間内で解答することを念頭に置き、過去問と受けられるだけの模擬試験を受験しました。オーソドックスな問題を確実にモノにすれば、合格ラインに到達できるでしょう。
(ケアマネジャー・33歳・男性)
その他の注目資格!

  まず、注目したいのが保育士だ。保育士の9割が、保育所で子どもたちに「食ベる、眠る、排泄する」などの生活習慣や集団活動を通した社会性を身につけさせることを主な仕事としている。最近では、産休明け保育、乳児保育、障害児保育、夜間保育といったサービスの提供や、地域の子育て支援に対して期待が寄せられるようになっており、業務領域は拡大傾向にある。
 もうひとつ、ホームヘルパー(訪問介護員)も見逃せない。ホームヘルパーは、在宅の高齢者や障害者を訪問して、食事、入浴、排泄、衣服の着脱などを手伝う介護サービスや、調理・洗濯・掃除・買物などを代行する家事援助サービスが主な業務となるが、他にも家族への精神的ケアなど、介護の技術的な指導を行うこともある。

  「公的な福祉サービ」か否かによって、仕事・職場の種類、必要な資格が異なるが、総じてケアに対する意欲が試される職業と言えるだろう。まずは、自分にできる仕事かどうかを見極めることから始めてはいかがだろうか。

「心理・福祉系資格」を活かして転職する

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