資格図鑑

第14回【飲食・栄養系:5大資格編】〜 Food&Drink業界を闊歩しよう! 〜

  フード業界は、外食産業の成長や雇用の多様化などで、さらなる飛躍が期待される市場だ。食文化が豊かになったことで、値段や味だけでなく、コンセプチュアルな空間や居心地の良さまでを提供する店舗が人気を博し、ビジネスチャンスは確実に広がっている。

 

  また、この業界には、接客や店舗運営スタッフはもちろん、空間プロデューサーやフードコーディネーター、コックといった「空間と食」を提案するプロなど、さまざまな職業があるが、依然として調理師、栄養士、ソムリエなどの“食の有資格者”のニーズは高く、お客様にサービスを提供するハートを持った人間であることが常に求められている。

 

  このことをふまえると、仕事に関する価値観や就労条件などを洗い直し、導き出された結論に合わせて飲食・栄養系の資格を選択するのが得策と言えるだろう。チャレンジ精神とホスピタリティを持つ方は、ぜひ「夢」をつかむための有益な資格を取得していただきたい。

飲食・栄養系:5大資格編イメージ
調理師 (国家)
「調理する=資格必須」というわけではないものの、一流ホテル、有名レストラン、日本料理店では免許取得が採用の条件であったり、資格手当がつくことがあったりするので、免許の取得者は何かと有利になることは否めない。
試験科目は、平成11年度より「食文化概論」が加わったが、難易度自体は高くないと言える。ただ、現場においては、あくまで資格取得はスタートラインとされていて、はじめは月収14〜15万円ほどと言われる。しかし一方、実力をつけてス キルアップしていき、一流のレストランや料亭でトップに立つ調理人になると、年収1000〜2000万円も十分狙える。
また、独立して飲食店のオーナーになる場合には、調理技術はもちろん、マーケティング視点を持った店舗・メニューづくり、出店・FC計画といった経営ノウハウも必要となってくる。
試験内容
・筆記試験:4肢択一解答方式(120分、60問)
食文化概論、衛生法規、公衆衛生学、栄養学、食品学、食品衛生学、調理理論
ポイント
試験自体はそれほど難関ではないものの、調理師養成学校(昼間部1年、夜間部1年半)を修了し、無試験で取得するのがオススメ。すでに飲食店などで実務経験がある方は、問題集を解くことの他に、試験対策用の講習会を活用するとよいだろう。
問い合わせ・ホームページ
使える度チェック
取得者コメント
3年ほど実務経験を積んでから受験しました。仕事しながら毎日勉強するのは大変でしたが、2度目のチャレンジで合格。専門スクールに行かずともなんとかなる資格だと思います。
(料理教室講師・26歳・女性)
もう10数年前のことですが……仕事にまつわる約束事や知識を身につけながら資格を取得することは、努力が報われる喜びと就職する際の心強い「武器」両方を得ることでしたね。
(料理人・35歳・男性)
管理栄養士 (国家)
管理栄養士は栄養士よりワンランク上の資格で、栄養指導者として高度な技術や専門知識が必要となる。求められる能力として、企画立案の能力、栄養教育の能力、調査研究・開発の能力、専門知識・技術の能力、経営管理に対する能力が挙げられる。
具体的には、より専門的な栄養指導や集団の食事の管理指導を通じて、国民の健康の保持増進、傷病者の栄養療法、疾病の予防、疾病の治療等にあたるなど、学校、病院、保健所、福祉施設、給食センター、食品メーカーなどで活躍する。
また、栄養士免許取得後、栄養士として一定期間実務を経験すれば、管理栄養士国家試験の受験資格を得ることができるので、現場に出て経験を積んでからキャリアアップしたい方や、栄養士からワンランク上の管理栄養士として就職したいと考える方には、オススメの資格と言える。
試験内容
・筆記試験:5肢択一解答方式(325分、200問)
社会・環境と健康、人体の構造と機能及び疾病の成り立ち、食べ物と健康、基礎栄養学、応用栄養学、栄養教育論、臨床栄養学、公衆栄養学、給食経営管理論、応用問題
ポイント
管理栄養士は、2年以上の学校修了に加え、その後に実務経験が必要になる(一部の4年制大学は免除)ため、入学しやすい「専門学校」を選択するのがベター。また、オーナーを目指す方には、調理師とのダブルライセンスをオススメしたい。
問い合わせ・ホームページ
使える度チェック
取得者コメント
大学3年時に「病院の管理栄養士になりたい」と思い立ち、養成施設への進学を考え、卒業後通い始めました。大変な部分もありますが、やっぱり夢が叶ったことは嬉しいですね。
(病院栄養職員・27歳・女性)
私の場合、テストは自信がなかったのですが、管理栄養士になってどういう道を進んでいくかなど、目標や夢を設定していたので、その執念で合格できたのではないかと思います。
(管理栄養士・29歳・男性)
ソムリエ (民間)
ソムリエは、日本ソムリエ協会が認定する資格で、ワインや料理サービスに関する知識を習得した者に与えられる。ホテルやレストランでワインを中心とした飲み物の仕入れや管理、料理とワインの組み合わせ、販売サービスなど、ワインに関する業務いっさいを請け負う。
上級資格には「シニア・ソムリエ」と「マスター・ソムリエ」があり、シニアの受験資格はソムリエ取得後3年かつ10年以上の経験者に、マスターはシニア資格保有者で20年以上の経験者の中から、功績が認められた者に与えられる。
活躍の場は、ホテル、レストラン、ワインバーなどで、知識や経験が豊富なベテランになるとかなり重宝される。「ソムリエ・ブーム」のころは男性中心の職種だったが、最近では女性の進出も目立つ。職場によっては、語学スキルがあることで高待遇を得られるケースも少なくない。
試験内容
・1次試験:筆記(選択問題式、80問程度)
公衆衛生の知識、ワインを含む飲料の必須知識
・2次試験:口頭試問(15問)
デギュスタシオン(利き酒)、サービス実技
※平成19年度より1次試験に変更アリ
ポイント
ソムリエの資格を得るには、ワインの知識を深めるだけでなく「舌を鍛える」ことが必須条件となるので、実務経験5年以上という受験資格をふまえた上で、日々テイスティングスキルを高めていくモチベーションを持っていなければならないだろう。
問い合わせ・ホームページ
使える度チェック
取得者コメント
はじめのうちは知識・興味のある分野を勉強して教本に慣れるようにしましたが、あとはもう時間をかけて地道にやるしかないと思います……あまりアドバイスになっていませんね。
(ソムリエ・28歳・女性)
とにかく、いろんなワインを飲むに尽きます。日常的にレストランに行ったり、試飲会に出席したり…デギュスタシオンは制限時間が厳しいので、試飲評価に慣れる必要があります。
(シニアソムリエ・39歳・男性)
その他の注目資格!

 まず、注目したいのがレストランサービス技能士。当資格は、平成14年に公的資格だった「料飲サービス士」が国家資格として生まれ変わった、ウエイターやウエイトレスなど飲食店によるサービス業務の専門資格。1〜3級にレベルが分かれていて、3級は1年、2級は3級取得後2年以上、1級は2級取得後4年以上というように、実務経験を重視していることは要チェックだ。
 もうひとつ、ふぐ調理師も見逃せない。条例に基づき都道府県知事が行う、ふぐ包丁師、ふぐ取扱者、ふぐ処理師、ふぐ調理士、ふぐ取扱登録者、ふぐ調理者試験において免許を取得できるふぐ調理師は、業務独占資格。都道府県によって受験資格・試験内容が違うこと、そして「調理師免許ありき」の資格であることには注意したい。
 飲食・栄養系資格を使った職業は、フードコーディネーター、栄養コンサルタント、食品メーカーの商品開発、料理教室の講師、料理研究家などさまざまなので、まずは職業から考え、それにマッチする資格を見出していく方法を取ってみるのもいいだろう。

「飲食・栄養系資格」を活かして転職する

転職に使える!資格図鑑 目次

ソーシャルブックマークに登録 このページをYahoo!ブックマークに登録 このページをdel.icio.usに追加

▲ページのトップへ