資格図鑑

第16回  【IT系:ネットワーク編】 〜 システム構築・運用・管理のスペシャリストに! 〜

  急激なIT化によりコンピュータネットワークがあらゆる企業に導入され、ネットワークの設計・構築・運用を行う優れた技術者である「ネットワークエンジ ニア」は必要不可欠な存在となった。また、企業内のネットワーク構築が当たり前になる一方、セキュリティの問題もクローズアップされるようになり、どのよ うに対策・改善していくべきかなど、構築だけではなく運用の観点から考えられるエンジニア像が浸透し、その活躍の場は確実に拡大していると言える。

 

  しかし、担当するネットワークは企業内LAN/WANからATMまで幅広いうえに、eビジネスが進化・発展し続けているため、ニーズに反して慢性的な人材不足の状 態にある。そこで今回は、高い技能で企業を支える“ネットワーク管理の要人”として転職する際に有利となる資格の数々を紹介しよう。

 

IT系:ネットワーク編イメージ
テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験 (国家)
当資格は、ネットワークに関する高度な知識を基礎にネットワーク資源を管理す る者、つまり情報システム基盤の構築・運用、システム開発のプロジェクトにおけるネットワークの設計・構築、および運用を担当する技術者を認定する。 活躍の場は、情報システム系・ネットワーク系関連企業、SIerなどが中心。仕事内容は、インフラデザイン、構築および、パッケージ製品やその他連携ツールの機能調査、システムサイジングや実機調達などの導入準備、さらにシステム・運用設計やインストール・設定といった構築作業なども行う。 試験は、ネットワークシステムを計画・構築・運用する技術者を想定したものであり、ネットワークの資源管理、WAN/LAN に対する要求の分析、信頼性・安全性を考慮したネットワーク設計力などが問われる。
試験内容
・午前
4肢択一解答方式(100分、55問)
・午後
Ⅰ、記述式(90分、4問中3問回答) Ⅱ、論述式−事例解析(90分、2問中1問回答)
ポイント
ネットワークの設計・運用・トラブル対応などに関する実務経験がある場合、一般的な試験対策で十分に合格可能だが、これらの経験がない場合は、集中的にナレッジを貯めることを念頭に置き、地道に合格ラインに近づいていくことをオススメしたい。
問い合わせ・ホームページ
使える度チェック
取得者コメント
午後Ⅰの問題では、限られた時間の中でネットワーク分野における知識力と問題解決力をフルに発揮する必要があるので、解答速度・質をともに高めなければいけませんね。
(ユーザー系SIer・28歳・男性)
この試験は「知識の深浅」で明暗が分かれると思います。選択式問題はできても、記述に関しては(特にテクニカルな領域で)+αのマニアックな知識が求められますから。
(ソリューションベンダ・34歳・男性)
シスコ技術者認定(CCNA) (民間)
当資格は、「ネットワークエンジニアへの第一歩はCCNA取得から」と言われることからもわかるように、ネットワークに対してLAN/WAN、およびダイアルアクセスサービスの設定・運営などができる能力を証明するものとして、企業側の認知度・評価は非常に高い。 シスコ技術者認定は初級・中級・上級のレベルを「アソシエイト」「プロフェッショナル」「エキスパート」の3つのクラスに分類されるが、「ルーティング&スイッチング」トラックにおける「アソシエイト」クラスに位置するCCNAは、上位資格であるCCNP・CCIEやテクニカルエンジニア(ネットワーク)、LPICなどと併せて取得されるケースが多い。 仕事内容は、ネットワーク構築、セキュリティ管理、分析設計などで、主な職場は、CISCO製品の扱いがある企業、アウトソーシング企業など。
試験内容
※例:「640-801J」試験
・選択(択一・複数選択)問題、ドラックアンドドロップ・コマンド入力操作が必要な問題
プランニング・設計、実装・運用、トラブルシューティング、テクノロジー
ポイント
資格取得までの流れとしては、シスコ社が推奨するトレーニングコースを受講し、試験を受け、合格するというのが一般的。ただ、トレーニングコースは資格の種類とレベルによって費用(高額の場合も)・期間がまちまちなので要チェックだ。
問い合わせ・ホームページ
使える度チェック
取得者コメント
勉強法は、参考書+問題集+トレーニングコースorシミュレーション問題(お金がない人向き)がポピュラーでしょうね。あと、試験の形式上「後戻り」ができないことには要注意。
(メーカー社内SE・27歳・男性)
当たり前のことなのですが、試験は頻繁にバージョンアップしていますので、参考書は試験番号をよく確認した上で購入することをオススメします。僕は間違えたので……(苦笑)
(大手通信会社・25歳・男性)
インターネット技術者認定(CIW) (民間)
インターネット技術者認定(CIW)とは、IBM、NEC、富士通といった企業の社内教育にも採用されている、米国プロソフト社認定のインターネット技術に関する資格。特定のベンダに依存しない中立的な試験として、経済産業省「ITスキル標準」にも対応し、世界70カ国以上で実施されている。またCIWは、若干遅れ気味と言える日本のIT教育をリードし、ITスペシャリスト養成という側面で社会貢献することをその存在意義としている。 CIWを利用する場合、ネットワーク系企業、ISP/ASP系企業、SIer、トレーニング・サポート企業への転職の際有利と言える。主な仕事としては、資格の種類により異なるが、Web制作、サーバ構築・運用・保守、ネットワークサービスの設定・保守・システム管理・トラブルシューティングなどが挙げられる。
試験内容
※例:「CIWファンデーション試験」
・4肢択一解答方式(75分、60問)
インターネット基礎、Webページ制作基礎、ネットワーク基礎
ポイント
CIWはインターネットに関する世界標準の資格であるが、企業からの注目度が高いことをふまえると、特定の職種に直結させるのではなく、「基本情報技術者」や上位資格を取得するための足がかりと考え、転職の際の“売り”にするとよいだろう。
問い合わせ・ホームページ
使える度チェック
取得者コメント
CIWファンデーションの試験をクリアすると基本情報技術者の一部が免除されると知り、同時並行で勉強を進め、見事合格! 現職に就く際のアピールポイントになりましたね。
(PG・25歳・男性)
「手に職を」と思い、短大卒業後情報系の専門学校に入り、CIWを取得しました。今は、Webディレクターをしていますが、「マスターCIWデザイナー」を目指して勉強中です。
(Webディレクター・27歳・女性)
その他の注目資格!

 まず、注目したいのがLinux技術者認定試験(LPIC)だ。当資格は、国際的な組織であるLPI(Linux Professional Institute)が行う、Linuxの技術者の実力を証明するもの。今後もシェアの拡大が予想されるオープンソースOS、Linuxの技術レベルを評価する世界共通の資格なため、企業へのアピールにも有効だ。

 もうひとつ、サン認定Solarisネットワーク管理者(SCNA)も見逃せない。Solarisプラットフォームなどによって構成されるインターネット・イントラネット環境の管理スキルを認定する当資格は、TCP/IPプロトコルの実装、DNS 、DHCP.IPv6、IPMPなど高度なネットワーク管理能力を証明する。有資格者は、企業のシステム部門やIT系企業などで高く評価されることは間違いない。

 国家資格系、ベンダ系、CIWのような中立系と、ネットワークエンジニアが取得すべき資格は数多くあるが、希望職種・スキルに合わせて取得し、目指すキャリアに到達するのが得策だろう。

「ネットワーク系資格」を活かして転職する

転職に使える!資格図鑑 目次

ソーシャルブックマークに登録 このページをYahoo!ブックマークに登録 このページをdel.icio.usに追加

▲ページのトップへ