あの仕事のリアルに迫る…人気職種シミュレーション イメージ

イメージが先行しがちな人気の職種。知っているようで知らない
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Wゲームディレクターイメージ ゲームディレクター
  高橋名人が語る「こだわりと創造力が次のヒット作を生む!」

 小型ゲーム機から携帯電話向けコンテンツへと猛スピードで進化し続けるゲーム業界で、新しいゲームタイトルを生み出していく職種。プログラマーやデザイナーといった“職人的”なキャリアを経て活躍するケースが多いが、ゲームのプランニングやストーリー作りだけを専任されているパターンが一般的だ。
 今後この職種を目指す場合、次世代型ゲーム機はもちろん、ニンテンドーDSなどの小型ゲーム機や、携帯電話向けなどが主流になる。数十人から100人といった大規模なプロジェクトなら、企画からリリースまで最低でも1年と長期に渡るので、スタッフをまとめるコミュニケーション能力や調整能力、最後まで情熱をもって粘り強く“モノづくり”を進めていく強い意思が必要だ。かつゲームが好きで、ユーザーが望む“ワールド”や“イベント”を考え出すことにやりがいや醍醐味を感じられる人こそ適職だろう。


仕事シミュレーション ゲーム制作会社・たけいさんの場合
 
POINT
 

※1
「外部の制作会社」 >>

 

※2
「丸ごと1タイトル担当」 >>

 

※3
「隠れキャラや隠しコマンド」 >>

 専門学校でコンピュータの画像処理を学んだ後、アニメ制作会社に入社して4年間勤めましたが、転機になったのは2年目にアニメと連動したゲームの開発チームに配属されたことです。プロデューサー兼ディレクターは自社の上司が務め、デザイナーやプログラマーは外部の制作会社(※1)との混成というチームでしたが、ここでみっちりゲーム作りを学べたのがいいキャリアになりました。

 1年半かけてリリースした作品は、幸いコアなファンを獲得してそこそこヒット。予想以上の利益が出たので、会社が資本金を出してゲーム制作の新会社を設立したのを機に、そのゲーム制作会社に転職しました。いまの会社に勤務してから3年になりますが、ゲームディレクターになったのは2年前です。

 ゲームを丸ごと1タイトル担当(※2)するのがゲームディレクターの仕事ですが、大小さまざまなプロジェクトから学んだのは、ユーザーの視点ですね。シリーズ化やバージョンアップする場合、すぐに隠れキャラや隠しコマンド(※3)を考えてしまうんですが、実はそういうディープさをユーザーが求めていないことが、リリース後にわかったりしましたね。

 いま取り組んでいるプロジェクトはコミュニケーションがテーマ。対戦したり点数を競うのではなく、年代や立場を超えて人と人が交流できるようなゲームができないか、スタッフ同士で話し合っています。最初から画期的なアイデアが生まれることはない。ブレーンストーミングしていく中で新しいモノが生まれてくるんですよ。

天の声
株式会社ハドソン コンシューマーコンテンツカンパニー CE事業部 宣伝グループ マネージャー 高橋利幸さん
Profile
株式会社ハドソン
コンシューマーコンテンツカンパニー
CE事業部 宣伝グループ
マネージャー
高橋利幸さん
1959年生まれ。1982年にハドソンに入社し、1985年にファミコンキャラバンにおいて「名人」の称号を獲得。人気タイトルを次々に最速クリアすることで、マスコミやイベントを中心にゲーム業界を代表するプロモーターに。「高橋名人」として絶大な人気を誇る。「高橋名人の冒険島」など高橋氏の名前を冠したゲームや、関連書籍、CDのリリースも多数。最近では「桃太郎電鉄」などの制作に関わっているそうだ。高橋氏の公式サイトは、http://www.16shot.jp/ ハドソンのサイトは、http://www.hudson.co.jp/
 
 
「旺盛な好奇心と知識が独創性を生み出す」

 いろいろなことに興味を持ち、いろいろなことを知ろうと行動して知識として吸収できる人が、やはり新しいアイデアや発想を生み出せるんだと思います。会社の業種や自分の職種だけにとらわれず、いろいろな人と会って話したり、本を読んだり、音楽を聴いたりすることすべてが、クリエイティブなことにつながりますからね。
 今後ゲームディレクターを目指す人にしてほしいことは、「ゲームはどう進化してきたか?」を体系的に学び直すことです。両方に壁があって球をぶつけて楽しむ「ピンポン」から、「インベーダー」、「ギャラガ」、「ゼビウス」へと、もともとシンプルな動きだったものに何かを組み合わせることで、ゲームは枝分かれしながらジャンルを作って進化してきました。いまはそういう原点に立ち戻って考えてみる時期なのかもしれません。そこから「テトリス」のようなシンプルだけど飽きがこない、奥深いゲームが生まれるのだと思います。
 ゲーム業界ではメーカーやクリエーターたちの競争が激しくなっていますから、開発期間がどんどん短くなって厳しい状況です。だからこそ新しいものを創ろうとする強い意思とねばり強さが必要だと思います。ハドソンで3月にリリースしたニンテンドーDS用「SUDOKU 数独」がヒットしているとおり、ユーザーの年齢層も広がっているいまこそ、従来にないアイデアや発想が新しいタイトルになるチャンスです。
 結局のところ、原点は“ユーザーのニーズ”を知ること。そこから離れないで、自由に、楽しく、わくわくして遊べるものを考える。それがゲームディレクターの使命でしょう。


小型ゲーム機・携帯電話向けコンテンツへと大きな過渡期を迎えているゲーム業界。特に携帯向けではシンプルなゲームの短期間での開発が求められるため、人材不足が問題となっている。C言語やJavaなどを用いたプログラマーやデザイナーとしてのスキルがあれば、プロジェクトを進める際にも有利。画像や音声処理などのコンピュータスキル、アニメ制作などの業界での経験も生かせる。最初は独立系制作会社で腕に磨きをかけるのも1つの方法だろう。ヒット1作でキャリアの幅が大きく広がる業界だ。

 

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