あの仕事のリアルに迫る…人気職種シミュレーション イメージ

イメージが先行しがちな人気の職種。知っているようで知らない
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SE(システム・エンジニア)イメージ SE(システムエンジニア)
  顧客とチームを結ぶ、円滑なITプロジェクト推進者

 システムエンジニアは、企業などからの依頼を受けてコンピュータシステムの設計から導入、運営・保守までのプロジェクト全体を管理する役割を担う。SIerやソフトウエアベンダーなどの専門企業、コンサルティング・ファームや通信事業会社、電機メーカーなどが活躍の場となる。インターネットとPCが普及し始めて約10年の間に、業務や組織のスリム化や効率化、コスト削減を達成するためにITの導入を進める企業が急増。現在、大手企業や中堅規模の企業ではコンピュータシステムの導入がほぼ行き渡っており、企業同士の競争も激しくなっている。より低コストで効率的なシステム実現のための新しいソリューションの提案ができる人材が望まれており、求人需要の高い職種の1つである。


仕事シミュレーション 国内中堅SIerシステムエンジニア・いわせさんの場合
 
POINT
 

※1
「数人のチーム単位」>>

 

※2
「キャッチアップが欠かせない」>>

 

※3
「顧客企業の担当者」>>

 大学は文系の専攻だったのですが、就職活動時、IT企業に勢いがあったので外資系のベンダー(ソフトウエア開発・販売企業)に新卒で入社しました。営業として2年間勤めた後、顧客の1つだったSIerに誘われて転職。3年前にSEとしてのキャリアをスタートしました。

 この3年間は、主に準大手企業の担当になって、チェーン展開しているスーパーマーケットや衣料品メーカー、電子部品メーカーなどでの社内システムの提案から受注、安定的に運用するところまで4〜5件のプロジェクトを手がけました。どのプロジェクトでもプロジェクトマネジャーを中心に、営業、設計・開発など数人のチーム単位(※1)で手がけています。一番大切なのはコミュニケーション能力ですね。

 今はコンピュータシステムを導入していない企業はほとんどありません。ですのでこちらから提案する内容は、より手間が少なくスピーディーにデータ処理ができるソフトウエア、運用や保守のコストが安価な機器の導入が中心です。サーバなどの機器も各種ソフトウエアも、頻繁にバージョンアップや新しい製品・商品のリリースが続いていますから、技術面での知識の習得やお客様にとってのメリットを分析したりと、最新情報のキャッチアップが欠かせません(※2)

 仕事の流れは、まず日々顧客に接している運用・保守のスタッフから常にフィードバックを受けて、四半期ごとに新たな機器やソフトウエアの提案ができないかを営業や設計・開発のスタッフと相談します。今は大手企業も複数の競合会社と契約しているケースが多いので、ライバルに気づかれずに顧客企業の担当者(※3)とコミュニケーションをとらなければなりません。新しいハードウエアやソフトウエアの提案が「イケる」と思ったら、先方の予算やニーズに合わせてどのような提案内容にするのかを決めます。プロジェクトマネジャーが全体の概要を決め、それを提案書にまとめてプレゼンテーションします。ここからうまく受注にまで結びつけるのがSEのミッション。醍醐味の1つといえますね。

 私の先輩世代はシステム導入の第1世代と呼ばれていて、設計や構築がうまくいかずに運営・保守も含めてトラブルへの対処に追われていたと聞いています。ですから「SE=なんでも屋」というイメージがあることはすごく残念ですね。今は役割分担もしっかりしていますから、顧客のパートナーとしてよりよいサービスを目指して活躍できるやりがいのある仕事だと自負しています。

天の声
株式会社情報技研 代表取締役社長 情報セキュリティ大学院大学 客員助教授
辻 秀典さん
Profile
株式会社情報技研 代表取締役社長
情報セキュリティ大学院大学
客員助教授
辻 秀典さん
東京工業大学工学部情報工学科卒業、東京大学大学院工学系研究科情報工学専攻修了。博士(工学)。株式会社インターネット総合研究所を経て、株式会社情報技研(http://www.aiit.co.jp/)を設立。各種技術コンサルティングをはじめ、次世代情報システムの提案、さまざまな情報システムの開発・構築業務に携わる。代表著書にインプレス刊「できるLinux」シリーズ。
 
 
「幅広い視野と経験が積める有意義な職種」

 顧客が望んでいること、実現したいことをいち早くキャッチして、受注から運用までプロジェクトがスムーズに進むよう管理することが最重要。コンピュータシステムに関する知識や技術に関することは就職、転職してからでも身につけることができますので、顧客や自社のスタッフと円滑なコミュニケーションを築く能力が必要ですね。日進月歩で進化している業界ですので、新しい技術やサービスを貪欲に学ぶことも欠かせません。

 今、業界全体で優秀なSEが不足していますので、自分が手がけたい分野や業種向けにサービスを提供している企業を探すのがキャリアアップの早道です。就職後のスキルアップやキャリアアップを視野に入れておくことが大切で、長く活躍したいのなら、教育・研修制度がしっかりしているところを選ぶことがポイントだと思います。


「SE=なんでも屋」というイメージは根強いものの、優秀なSEが不足している現在、どの企業も待遇や処遇の改善が進んでいる。異業種からの参入が進み競争が激しくなっている分、経験者はもちろん意欲ある未経験者へのニーズも高い。得意分野を決めてスペシャリストを目指すのか、さまざまな業種向けのプロジェクトを数多く経験してゼネラリストを目指すのか、早めに決断することが重要。顧客企業から認められれば情報システム部門への登用や独立も可能な職種だ。

 

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