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社会保険のない会社に就職するのは不安?

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今年の4月に就職したばっかりなのですが、現在の会社に社会保険がありません。
それを知った両親が「そんな会社辞めてしまえ」と言うのですが、保険というものは大事なものなのでしょうか?

(かかし 女性・23)
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堺屋太一さんが「無菌社会」という言葉を使われていたことがあります。平たく言うと、日本の官僚が目指している状態であり、国民をすべてのバイ菌から守るために、法律を作ったり規制を作ったりしているということです。

悪徳だったり、リスクを伴うものは排除されることによって、国民は安心して商品やサービスを享受できます。そのように規制がいくつもあるが故、新しいものはなかなか生まれない一面もあり、画一的な商品やサービスが国民に提供されていました。

ところが官僚が目指していた「無菌社会」は、インターネットを代表する昨今の情勢から、それを実現するのは不可能になりました。良いのか悪いのか、ウソか本当か分からないような情報が規制を挟まずに直接やり取りされるようになり、損するかも知れない株や投資信託にお金を預ける世の中になりました。

企業の規制もゆるくなり、今では資本金が少なくても株式会社を作ることが出来ます。株式会社といえども有象無象。こうなると、一人一人の自己責任という考え方が主流になります。

ご相談の社会保険ですが、法的に言うと、ルールに従って社会保険を提供していない有限会社や株式会社は、罰せられる可能性があります。ルールに従っていないのにはそれなりの理由があります。例としては、実務上経営状態の不安定な会社で適用事業所となっていない場合、新規設立会社のため、しばらく経営状態をみてから適用申請をする予定の場合などが考えられます。社会保険料を払えない事業所があると 社会保険事務所も徴収不能滞納などの事務が煩瑣になるので、全喪(資格を失わせる)等の手続きをすることもあるようです。

社会保険への加入自体は義務としているものの、実際には事業主の任意によるところが大きく、未加入の会社というのも少なくはありません。企業が社会保険を用意していないと、ご自身で国民健康保険や国民年金などに加入しておかなければならなくなりますし、厚生年金の受け取りも出来なくなります。いざという時に莫大な自己負担が必要になることもありますので、忘れないで下さいね。

企業の社会保険加入は“当たり前”という認識を持っている人は、入社を検討する段階までには、しっかりと雇用条件を調べておくと言うことは重要です。

2005年度中に社会保険庁では、厚生年金の未加事業所に対し強制的に加入させる職権適用を実施する方針で進めていますので、未加入事業主の増加の抑止力なるのではと思います。が、事前に防げる情報収集は欠かさずおこなうようにしていきたいですね。

ターレス今井氏

回答者プロフィール

ターレス今井
CarriageWay Consulting代表。

1973年生まれ。大阪大学大学院基礎工学研究科卒業後、某IT企業に入社。シリコンバレー絶頂期には、米国の技術を日本にいち早く導入するというミッションのもと、いくつかのプロダクトを日本に導入。また、方法論を伴った形での技術導入の必要性にも着目し、米国コンサルタントから学び、訳書も手がける。その後、独自プロダクトの開発にも力を入れ、マーケティング、プリセールス、プロジェクトマネジメントを一任される。
2002年にCarriageWayConsultingを設立し、ビジネススキルと仕事術に関する講演や執筆活動を中心に活躍中。2万部を越す読者を持つメールマガジンを日刊(1日2回)発行している。共著には「SEライフVOL.1〜SEが28歳までに身につける28の力(技術評論社)」メディア掲載には、「会社を辞めずに簡単に出来る週末起業」、「行列のできるメルマガ作成入門」、「THE21」、「早朝起業」、「仕事とパソコン」など。
・情報処理技術者:プロジェクトマネージャ、システム監査
・米国PMI認定 PMP

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