エンジニア的知の開拓 テクノマエストロへの道 第2回 ゲームクリエイターは時流を読め

世界を動かすエンジニア出身の実力者が指南! スペシャリストとしてのシゴト術、キャリアパスの描き方などを参考に、今の“自分”の磨き方を探っていこう

「努力」「経験」「才能」自分の理想を現実化させるには、この3要素しかない

時代の流れを読む重要性

最近、映画界では邦画ブームになっていますが、これは洋画に力がないわけではありません。また、音楽に関して言えば、Jポップが好きな人もいればヒップホップが好きな人もいます。ゲームの世界も映画や音楽と同じで、ゲームという分野は既に一般化されていて、その中で嗜好による細分化が進んでいます。

「ニンテンドーDS」や「Wii」といった今売れている商品は、タッチペンで画面に触れたり、リモコンを振ってキャラクターを操るなど、これまでのゲームの常識では考えられない機能を搭載したものですし、ソフトについては、既存のあり方に沿って創られた作品が多数失敗しています。一方でいわゆる「脳トレーニングゲーム」という新しい方向性も出ています。クリエイターは、このような動きを常に追っていかなければならない。例えばユーザーの声を聞いたり、新しいものが流行っていたら手を出してみたり、世代の違う人と遊びに行ったり……。常に視点をユーザーに合わせて時代の流れを読まなければ、ヒットゲームは開発できないと思いますね。


ゲームデザイナー志望者のうち90%以上は能力はない?

ゲームクリエイターとして「自分はこれをやりたい」という希望を持つのはいいのですが、それと「自分ができること」に隔たりが生じていると、だいたい長続きしないものです。

例えば、ゲームデザイナー志望者を1000人集めたらおそらく900人以上、ゲームプログラマーであれば、1000人のうち500人は、残念ながらトップクラスの能力が不足していると言えます。

「自分がやりたいこと」と「できること」の隔たりを埋める方法は2つしかない。その人に才能が備わっていれば隔たりは生じないのですが、不足しているのならば、1つは努力で埋めること、2つ目は現場で経験を積んで埋めることです。その意味では、とりあえず何でもよいので、ゲームに関われる環境に飛び込んでみるのもいいと思います。「やりたい仕事の近くにいる」ことで、徐々に「やりたい」と「できる」の隔たりが埋まる可能性があります。例えば、「ゲームを開発する」という目標にたどりつくために、ゲームセンターの店員から始めてもいいと思うんです。そこで感覚を養えれば、いずれ面白いゲームを開発できるかもしれません。

重要なのは、目の前の仕事をいかに自分のものにするかということ。自分のものにすれば、その次のステージが見えてきます。あと、何年後にどのステージまで行くのかという綿密な計画を立てること。場合によっては、自分の目指すステージには届かないということを自覚せざるを得ない日が来るかもしれません。

ただ、自分の能力の限界を知らずにダラダラと続けるよりも、「できないこと」を自覚できるほうが幸せなのです。それを知る意味でも、自分のやりたいことの“末端”を経験することはすごく大事だと思いますね。

自分の今いる位置を正確に認識し移り変わるユーザー視点を意識すればヒット作も生み出せる!

ソーシャルブックマークに登録 このページをYahoo!ブックマークに登録 このページをdel.icio.usに追加

▲ページのトップへ