転職失敗談2
考え方の違う上司
上司に不満を抱きつつも、不況から安定収入第一に勤務を続けていたJさん。しかし続くと思われていた二人の関係に、突如出口が見え始めた……。(→前編はこちら
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辞めるべきか、辞めざるべきか
会社員である前に技術者でありたい契約社員Jさんと、まず会社員であってほしい上司・M氏。合わない二人の合わない会社生活は、表面上は部下のJさんが一歩ゆずる形で平穏に過ぎていましたが、ストレスは日に日に大きくなる一方。
 「こんな理解の無い上司じゃなく、技術者の気持ちの分かる、同じプライドを持った人の下で働きたい」
 しかしいざ転職となると。様々な考えがJさんの頭をよぎり、踏ん切りがつきません。
 今は未曾有の大不況。探して今よりもいい仕事につけるかどうか……?
 だいたい「上司が嫌」ってのは、ちゃんとした転職理由になるんだろうか……?
 こうしてJさんは「こんな会社辞めてやる」「こんなことぐらいで辞めちゃいけない」の間を日々行きつ戻りつして、転職情報誌を手に取ることも無いまま勤務を続けていました。

 そんなある日、同業の友人と久々に飲んだJさん。アルコールが入ったことで口の滑りも良くなり、つい上司への愚痴が出てしまいます。
 「辞めろ、辞めろ、早く辞めたほうがいいって!」
 と友人はいうものの、その本人は2〜3の会社を渡り歩いた後、今はたまにプログラミングの仕事を手がけ、生計は主にアルバイトで立てている身の上。
 そういう「先輩」の姿を見ているJさんは、転職にますます慎重になり、
 「俺も甘いのかもしれない。今の会社が勤まらないなら、どこへいっても勤まらないかも……」
 元来のあまのじゃくな一面も手伝って、友人の勧めに逆らうことに決めたのでした。
 そんなある日、M氏とJさんの“合わない”関係に、突如ピリオドが打たれることになってしまったのです。
突然の宣告
Jさんを改まって接客スペースに呼び出したM氏。切り出した話はというと、
 「再来月からJ君の出勤ペースを、週一回にしてほしい」
 というもの。日給ベースで給与を支払われていた契約社員のJさんにとって、出勤日が減ることは、即死活問題です。週一回の出勤では満足な収入に結びつきませんし、かといって週1日だけ今の会社に通い、他の日で別の仕事を探すというのも難しいものがあります。
 「会社の経営状態のこともあるけど、技術的なスキルを磨くんだったら、うちにだけいるよりも、もっとそういう人の集まるところにいった方がいいんじゃないか?J君はうちの社員とは違うところがあるし……」
 というM氏の言葉を聞くと、出勤日削減は体の良いリストラ、退職勧告に他なりません。
 しばらく考えた後、Jさんは翌月いっぱいで退職を決意しました。変則的な勤務形態に対応できないことも理由のひとつですが、それ以上に先に退職を促されたことに我慢の限界を感じたのです。

 Xデーまでわずかに猶予があるとはいうものの、タイムリミットのない転職とある転職では、雲泥の差です。
 「こんなことなら、もっと前から動いときゃよかった」
 一気に余裕の無くなったJさんは、とりあえず転職雑誌を買いに走ったものの、リストラのショックは予想以上に大きく、アグレッシブな活動スタートとはいかないようでした。
サクセスポイント
今回はココが問題!
「上司が嫌」は転職理由にならない?
Jさんの場合、上司とのスタンスの違い、技術者としての立場を尊重して欲しいという気持ちは、れっきとした転職理由。きちんと面接で話せば問題にはならないでしょう。ただし上司への個人攻撃や悪口、「なんとなくソリが合わない」などの漠然とした説明では×です。
これでサクセス!
退職期限を切る前に、転職活動スタート
「いついつまでに次の仕事を探さないと」という時間制限のある転職活動では、今ある求人情報の中から、ベターなものを選ぶという選択になってしまいます。
また転職市場では、前職退職後にブランクがあると敬遠されることも。求人をじっくり比較検討し、ブランクをあけずに転職するには、退職を決める前に転職活動を開始。
・…→ Text & Illustration 山本ちず
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