転職失敗談2
合格のサイン
人材紹介企業で働くRさんは、ある企業のニーズにそって人物を紹介した。条件面では申し分ない人材で、Rさんも内定獲得に協力を惜しまない。その甲斐あって、面接の感触は上々だったのだが……。(→後編はこちら
バックナンバー
エージェントの協力
人材紹介企業に勤めるRさんは、人材をほしがる企業と、仕事を求める人材との橋渡しをするのが仕事。連日登録者のデータと首っぴきで、企業ニーズにあった人材を探し、紹介し、面接へと送り出していました。
 あるとき、A社からある人材募集の要望が出されました。幸い登録データの中に、条件面でもスキル面でも申し分無い人材・Bさんを見つけることが出来、Rさんは至急Bさんと連絡をとりました。
 企業データと仕事内容を説明すると、Bさんの方も大変乗り気です。Bさんは初めての転職ということで、何かとRさんをたよりにし、転職に際しての心づもりから、面接作法など、なにかとこまごまと質問してきます。
 「このA社の人事の方と、Rさんはお会いしたことがあるんですよね?どういう方ですか?まじめそうとか、テンション高いタイプだとか……」
 「気になりますか?」
 「それはもちろんです。最初から合わないタイプと思われて、印象悪くしたくはないですから」
 「そこまでご心配なさらなくても、Bさんなら第一印象の点は大丈夫ですよ。こちらもご紹介するにあたって、相性というものも考えますから」
 それでも心配だと告げるBさんの為に、A社の社風、担当者の気質を教え、より効果的な自己アピールの方法まで伝授しました。
 Bさんは、条件面ではほぼ間違いなくクライアントのニーズにそえる人材。それだけに、あとは自信をもってもらうだけと、Rさんも協力を惜しみませんでした。
意外な結末
そして迎えた面接の日。
 その日の夜遅くに、残業中のRさんの携帯にBさんより電話が入りました。
 「Rさん、いろいろとありがとうございました!アドバイスいただいたおかげで、少しも畏縮せずに面接に挑むことができました。細かい条件の話も出たし、その後も話がはずんでしまって。家族の話とか、趣味の話とか、プライベートなことまで話してたら、こんな時間になってしまいまったんです」
 Bさんの弾む声からも、面接の手応えが感じられます。Bさんが内定をとることは、Rさんにとっても仕事がひとつまとまることです。Rさんも喜びとともに、Bさんの内定を信じる気持ちになっていました。
 
 ところが1週間後。A社の担当者より入った連絡は、意外にも
 「先日の方はうちには合わないようだ。申し訳ないけれど、違う人を紹介してもらえないだろうか」
 Rさんの驚きはもとより、この回答を伝えた時のBさんの驚きと落ち込み具合は、目に余るものがありました。
 「どうしてなんでしょう?何がいけなかったんでしょう。あんなに意気投合したのに……もうここで決まりだと思って、他の企業への応募もやめていたんですよ……」

(→後編に続く)

pen2 Rさんは先方担当者に不合格の理由を訪ねるが、釈然としない答えが返ってくるばかり。それでも要望に沿うため、続いてCさんを紹介するのだが……。次回、後編へ続く。
・…→ Text & Illustration 山本ちず
バックナンバー

▲ページのトップへ