転職失敗談2
Uターン・Jターン
首都圏での転職をあきらめ実家に戻ったFさん。しかし地方都市では希望する職種は少なく、求人件数も少ない。地方での転職にも行き詰まり……。(→後編はこちら
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配置転換、通勤時間が2倍
故郷に帰って転職することはUターン転職、まったく違う場所に移り転職するのはIターン。そして最近ポツポツ現れたのがJターンなる現象。都市部にでていた人たちが、故郷ではなく故郷の近くまで戻って、新たに職を得る事です。

 首都圏の大学に進学し、そのまま首都圏の企業に就職したFさん。しかし最近勤務先が事業縮小で部門を閉鎖し、別の支店にある部署に配置転換になってしまいます。
 もともと仕事の内容に引かれて就職したところのある企業で、仕事内容もかわってしまい、また勤務地が変わったことにより毎日の通勤時間も倍ほどかかるようになり、心身両面のストレスは最高潮に。
 しかし、転職を希望はするものの、Fさんスキルと経験では、希望職種の市場を乗り切るには不安があり、必ずどこかで妥協しなければいけません。
 その結果無理して首都圏に残るよりも、実家に帰り地元で転職することを考えはじめます。
田舎の口コミ求人
Fさんの実家は地方都市圏から車で2時間ほどのところ。周囲は田園風景が広がるのどかな土地で、会社に勤めている人は自動車通勤が主。殺人的な満員電車や、終電を気にする残業漬けの毎日とは縁がありません。
 実家の両親の後押しもあり、Fさんは一人暮らしのマンションを引き払い、8年ぶりに実家に戻っていきました。
 2週間後。そろそろ転職活動をはじめなくてはいけないな、とFさんが考え出していたある日、Fさんの父親がこう告げました
 「おい、いい仕事の口があるって、××のおじさんがもってきたぞ」
 「私の?」
 聞けば地元の農業関係の会社の事務で、残業は無し。おじさんは「若いお嬢さん」がするにはうってつけの仕事だと言います。
 「でも…他にしたい仕事もあるし…」
 一度は断ったFさんですが、Uターンして仕事を探したところ、同じ職種でもあまり魅力ある仕事は少なく、さらに求人している企業はもっと少ないという状況にゆきあたります。情報雑誌やハローワークを活用しようとしても、求人件数そのものが首都圏より少ないという現実がたちはだかってきました。また、求人があっても情報誌に掲載せず、くだんのように口コミで探すことが非常に多いいのです。
 「どうせ我慢するなら、もう割り切って楽に就職しようか」
 2か月後、仕事を持って来てくれた「おじさん」にもう一度問い合わせてみたところ、まだその職場に空きがあるとのこと。おじさんの口利きで、農業関係の会社の面接を形ばかり受け、入社のはこびとなりました。

(→後編に続く)

pen2 農業関係の企業で事務の仕事をはじめたFさん。仕事に難しい問題はなく、ゆったり時間が過ぎてゆくはずだったのですが……。次回、後編へ続く。
・…→ Text & Illustration 山本ちず
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