転職失敗談2
ふたつの立場
転職より先に退職してしまったHさん。正社員の仕事を探しながら、派遣会社にも登録したのだが、登録会で意外な言葉をかけられる……。(→後編はこちら
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仕事のチャンス
大学卒業後、営業アシスタントとして事務の仕事を数年続けてきたHさんは、遠方の支社への転勤の話が出たのをきっかけに退職し、新たに仕事を探していました。
当然正社員としての仕事を最優先で探していましたが、そんな時、雑誌で見つけたのが大手派遣企業のスタッフ募集の記事。
 すでに会社を辞めてしまっていることもあり、雇用形態を問わず仕事を決めたいと、Hさんは早速派遣会社にも登録することにしました。はじめての登録会の直後、早速短期の入力の仕事を紹介され、幸先の良いスタートを切ります。
しかし、はじめての派遣ということもあり、また短期の仕事ということで、緊張の中あっという間に契約は終了。
 あっけないながらも、気持ちは次の仕事に移り、次は何時だろう、次は何だろうと仕事を待っていたHさんでしたが、残念ながら次の仕事の紹介は途絶えてしまったのです。
派遣にこだわりますか?
少しでも仕事のチャンスを増やそうと、Hさんは他の派遣会社にも登録しにいくことにしました。
 今度は大手企業から中堅規模まで数社にわたって登録し、そのうちの一社が派遣会社としては新進のA社。HさんはこのA社で、思わぬ仕事に出会うことになります。

登録の為、A社の登録会に出かけたHさん。すでに派遣登録の経験のあるHさんにとっては、慣れた行程です。
 コンピュータの登録に、担当者との希望職種に関する面談だろうとたかをくくっていたところ、面接の段階でHさんの前に現れたのは、登録会の説明に出た若い社員ではなく、カッチリとしたスーツを着こなす、落ち着いた年齢の女性社員。
 その女性社員はHさんの退職に至った経緯や、応募のきっかけ、人となりなど、かなり細かい部分まで質問してきます。
いつもの登録会より面接時間も長く、Hさんはとまどいながらも、
新しい会社だし、登録者数も少ないから、丁寧に見ているのかもしれない」
とそのひとつひとつに正直に答えていきました。
 Hさんの回答に満足したのか、しばしのやり取りの後に、女性社員はおもむろにこう提案してきたのです。
「Hさん、これはご相談なのですが……派遣という形態にこだわりはお持ちですか?もし正社員としての勤務も視野に入っているのであれば、当社の社員として働いてみませんか?」

(→後編に続く)

pen2 派遣会社からの願ってもみない提案に、驚き喜んだHさんは、A社の社員として転職するのだが……。次回、後編へ続く。
・…→ Text & Illustration 山本ちず
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