転職失敗談2
携帯電話というツール
携帯電話を情報端末として使いこなし、転職活動に役立てているNさん。企業からの連絡もスムーズかと思いきや……。(→後編はこちら
バックナンバー
連絡は携帯に
米国の5年先を行っていると言われる日本の携帯電話文化。単に電話機能だけでなく、付随する様々な技術は、高度な情報端末といった印象を受けます。
 転職シーンでも携帯電話は、今や無くてはならないアイテム。職場はもちろん、家族に内緒の転職でもスムーズな連絡が可能になり、数年前とは比べものにならない便利さです。
 Nさんは携帯電話を使いこなしながら、転職活動を続けていた一人。
 パソコンに届いたメールも携帯に転送したり、ウェブメールを携帯からチェック出来るように設定したり。
 メモやスケジュールもすべて携帯に登録。訪問先企業への道順はGPSで確認。
 天気予報もチェックし、服装選びに役立てたり。
 そんなNさんですから、応募先から連絡をもらう番号も携帯に設定。それだけでなく、後日登録した人材バンクE社からの連絡先にも使用しました。
 ところが、そこまで携帯電話を使いこなしていながら、人材バンクの担当者が電話をしてもいつも繋がらないのです。担当者にしても
「せっかく紹介案件があるのに……」
 とイライラ。何度目かの電話でやっと繋がったNさんに、担当者もついキツイ口調になってしまいます。
繋がらない電話
「ずっとご連絡していたんですよ。お忙しいとは思いますが、判断を急ぐことですし、着信が残っていればNさんの方からご連絡いただきたいです」
 問いつめてしまう担当者。ところが
「電話くれたんですか?知らなかったな。僕、知らない番号は着信拒否にしてるんですよ。もちろん、もらった名刺の番号は着信するよう登録してますよ。ちゃんとその番号でかけてきたんですか?」
 と逆に質問されてしまう有様。
「確かにお渡しした名刺の番号が私のデスクの端末番号ですが、場合によっては社内の別回線からご連絡することもあります。着信拒否は解除しておいてください」
 しかし、Nさんの返事ははっきりしません。
「Nさんご自身でも転職活動されてるんでしょう?企業の内部電話は非通知の事がほとんどです。
 着信拒否にしていたら、企業から連絡があっても分からないじゃないですか」
 なおも食い下がったところ、今度は一転、
「そんなあやしい会社、こっちから願い下げですッ」
 いつになく厳しい口調で反論してきたのです。
「あやしいだなんて……どこの企業もしてることですよ」
 これはNさんの為なんだと、担当者が口を酸っぱくして説いても承諾しません。
 終いにはNさんが切れ、
「じゃあE社さんからの電話には全部出られるようにしますよ。かけてくる可能性のある番号を全部教えてくださいよ!」
 これではらちがあかないと、結局担当者が折れ、できるだけ名刺の番号からかけるようにすると、その場は話を納めたのでした。

(→後編に続く)

pen2 非通知番号を、かたくなに拒否し続けるNさん。その理由とは……。次回、後編へ続く。
・…→ Text & Illustration 山本ちず
バックナンバー

▲ページのトップへ