転職失敗談2
最終面接への挑戦
最終面接は顔合わせ程度と楽観し、残念な結果になったGさん。気を引き締めて中堅B社に応募したが、ここは面接回数の少ない企業で……。(→前編はこちら
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鋭い人事部チェック
 準備不足とショックから満足な面接が出来なかったGさんの元に、数日を経て舞い込んだのは「残念ながら……」の一文で始まる採用結果通知。
 ショックからしばらく転職活動を休もうかと思いかけたGさんでしたが、
「今休むと、二度と動けなくなりそう」
 と強引に自分の気持ちを引き上げ、無理矢理次の企業への応募を行いました。
 新しく応募したB社は、大手メジャーA社ほどではないものの、社歴20年ほどの安定経営の生活用品メーカー。今の社長は2代目ながら堅実かつ、面白い商品を打ち出すと評判の人物でした。
 この社長の下、B社はコンビニ展開の商品を開発、知名度を大幅にアップさせていました。
 社内はフラット構造を目指し、スピード決済・スピード承認が売り。採用までの面接も実質2回という短期決戦型企業だったのです。
 とはいえ、一度手痛い失敗をしているGさんは、油断することなく、最初からフルスロットルの用心で面接に挑みました。
 志望動機から、商品研究、業務上の能力アピールまで、徹底的に一社集中で対策を立て、質疑応答のイメトレまでしただけあって、面接での対応は完璧です。
 緊張も手伝って、あくまで律儀な態度を崩さないGさんの姿は、好意的に受け止められた模様。面接が終わったその夜、早々と二次の連絡が入ったのです。

 二次面接は人事部のチェック。出てきたのは海千山千といった中年の担当者。採用のプロだけあって、Gさんへの質問も
「他にも応募した企業はありますか? A社? まったく違うジャンルの会社じゃないですか。一貫性がないようですが、いったいどうして」
「給与はどのくらいを希望しますか? この業界の相場を知ってるんですか?」
 と鋭く、リラックスとはほど遠いムード。
 これまで応募した企業の業種がバラバラだったことから、痛いところをつかれたGさん。仕事の本質は同じだと訴えたものの、回答の弱さを痛感していました。
社長ジャッジは片手間
 ところが、
「分かりました。私からの質問は以上で結構です。これから弊社の社長とお会いください」
 なんとその日のうちに社長面談。驚きつつも、あれよあれよと社長室へ招き入れられてしまったのです。
 忙しそうに書類をチェックし、電話対応を続ける社長の横で、手が空くまで人事担当者と二人立たされ、待たされることしばし。
「あなたが、えーと……」
「Gさんです」
「ああ、そうそう。そうだったね。話は聞いてます。期待してますからね、頑張ってくださいね」
 いかにも作業の片手間といった印象で、わずかな言葉を交わし面談は終了したのでした。
 このあっけなさに拍子抜けしたGさんでしたが、社長の言葉を反芻するうちに、じわじわと“内定”の実感を強めていきました。
 ところが、3日たち、5日たち、1週間たっても連絡はありません。
 しびれを切らしかけた10日後、Gさんの元に届いたのは分厚い履歴書・職務経歴書とともに同封された、まさかの不合格通知
 ショック以上に、予期せぬ結果に驚いたGさんは、掟破りと知りつつもB社の人事部に電話をかけてしまいました。
「現場スタッフと人事では前向きに検討していたのですが、社長決裁がとれず……」
「でも面談させていただいた時は、頑張るよう声をかけていただいて、とても反対されているような印象は受けませんでした。ですから、今回の通知には納得できなくて。何が問題だったんでしょう?」
「……実は、社長が他の方と履歴書を間違えて対応しておりまして……あとから取り違えが分かったような次第で……」

 理由はそれぞれ違うものの、3回連続で最終面接敗退という結果になったGさん。さすがに気力の方がついていかず、しばらくは転職活動を休んだということです。
サクセスポイント
今回はココが問題!
最終面接とは
 「最終面接までいけば内定同然」「顔合わせ程度」という考えもあるようですが、顔つなぎだけのために面接を行う企業は減少傾向。普通に選考が行われ、不合格者になる可能性もあると見るべきでしょう。勤務待遇や入社時期などの具体的な話し合いでも無い限り、楽観は出来ません。
これでサクセス!
選考基準
 最終面接の選考基準は、社風に合うかどうかをトップが確認するという企業もあれば、転職に関するスタンス、入社の熱意を知りたいという企業も。ジャッジする人が変わって、もう一度同じ質問を受けるケースもあり、企業によってバラつきがあります。最終面接だからこう、という先入観ではなく、どういう選考をされてもうろたえない心づもりをしておくことが重要。
・…→ Text & Illustration 山本ちず
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