他人の失敗から学ぶ転職裏マニュアル 転職失敗談集3

FILE:69 総集編:失敗のルール

「失敗」する転職とは――。これまで様々なケースを紹介してきた転職失敗談集も今回で最終回! 転職失敗の原因となる5つのポイントを把握して、いい転職を実現させよう!

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【1】応募先企業について調べない

「軽い気持ちで問い合わせてみたら、すごく好感触で、トントン拍子に採用まで決まって……」

 という時は用心! 偶然にも「運命の会社」に出会えたのかもしれませんが、そうでないことも多々あります。

 特に最近は団塊世代の大量退職もあり、どこも積極採用中。

 職場環境や業務内容にトラブルをかかえた企業は、特に焦っており、応募者をほぼ全て受け入れてしまうところもあるほどです。

 中には、応募者の希望や能力を十分チェックしない企業もあります。

 そのような企業に転職してしまうと、後が大変!

 希望と違う業務を任される、予想以上のノルマが課されて辛くなる、やりがいのある仕事を任せてもらえない、といった結果になりかねません。

「採用担当者に見込まれた! 自分の事を分かってくれている」

 という気になった時には、一度、落ち着いて「仕事内容」「条件」「待遇」などについて質問しましょう。

 せめて自分がアクションを起こそうとしている企業について、ネット検索してみるぐらいの下調べは必須でしょう。

【2】募集要項を鵜呑みにする

「募集要項にあったモデル給与が、今の給与とほぼ同じだったので転職を決めたのに、いざ入ってみると、経験が足りないからと、かなり値切られた」

 こうした給与に関するトラブルも非常に多いです。

 募集要項は、実際は幅を持たせた内容が示されています。例えば給与額にしても「××円〜○○円」とあれば、まず一番低いところからスタートと考えた方が無難。

 「試用期間後正社員登用」とあっても、実際は、その人の経験によって試用期間が決まることもあります。

 今までと同じ業種、職種へ転職する人は

「給与はだいたいこのぐらいだろう」

 と、アバウトに考えがち。確認を怠れば、失敗のモトです。

【3】「想像力」ではなく「妄想力」を働かせてしまう

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 学生の就職時のポピュラーな質問に

「あなたがこの会社で働いている姿を想像できますか」

 というものがあります。この質問は社会人の転職でも有効です。

 自分がどんな仕事をしているか、入社を決める前に、自問自答してみてください。

 ただし、

 □広告代理店の仕事→ 色々な企業に行ったり、撮影などに立ち会ったりできるのよね?

 □IターンUターン→ 田舎でのんびり、ゆっくり仕事ができるんだろうなあ。

 といった考え方は「想像」ではありません。  華やかで楽しい一面で自分の姿を思い描くのは、想像ではなく妄想に近いのです。  たとえば代理店の仕事は〆切に追われ雑用と残業の嵐です。のんびり田舎の仕事をと思っていたら、「都会から来た凄腕」という期待で大きな仕事を任されてしまった人もいます。

 応募する職種・業界についてシビアな話を聞き、それに耐えていけるかを考え、それでもその仕事に挑戦したいと思えることが、その仕事をしている自分の想像なのです。

【4】転職先企業での待遇を吟味しない

「転職直後は少し給料がダウンするけれど、頑張り次第ですぐにアップしますよ」

 そう言われて転職を決める人は少なくありません。しかし、本当にすぐアップするのでしょうか?

 実際のところ、転職時の年齢が高いほど、入社後の昇給はしない傾向にあります。

 考えておくことは、入社後に自分がどれだけ頑張れるかではなく、3年後、5年後のリアルな自分の姿です。

 手っ取り早い方法は、面接時に中途採用者の過去の例を聞いてみること。

 最も長期間勤めている中途採用者は、今何年目なのかを質問してみましょう。転職者が3年ともたない企業は要注意。責任のある仕事を任せてもらえない、給与が上がらないなど、問題がありそうです。

 次に転職後3年、5年経った中途採用者が、現在その企業でどのような立場にいるのかも、参考までに聞きましょう。

 ただし、この質問をするには、まず自分が3年後、5年後にどんなポジションで、どんな仕事をしていたいのかを定めておく必要があります。

「自分はマネジメント職ではなく、スペシャリストとしてキャリアを積んでいきたい」

 という人もいるでしょう。この希望を受け入れてくれる職場なのかも事前に確認しておいた方がよいでしょう。

【5】前社での「良かった点」を忘れてしまう

「前の会社では上司が酷くて、あの人以外なら誰でもいい!」

「前の会社は零細で、ボーナスもロクに出なかった。だから給与がよければ我慢できる」

 など、前の会社の不満が退職理由となっている場合、

その点さえクリアされていれば他の点は気にしないと、転職を安易に決めてしまうケースが考えられます。

 その結果、

「転職した会社は、人間関係は満足なんだけど、残業が多くて……」

 といった、新たな不満が出てくることもあります。

 これを避けるには、過去の会社の不満な点だけではなく、良かった点も思い起こしてみること。ここは良かった、変えたくないという点です。今は不満でも、一度は自分が見込んで入った会社。絶対に良かったと思えるところはあるはずです。

 そこをおろそかにせず次の会社を探すとよいでしょう。

 人は不満点にばかりとらわれると視野が狭くなります。

 転職に失敗したからといって、その経験までを否定する必要はありません。

 失敗を生かして次に進めればいいのです。

転職サクセスワンポイント講座

これでサクセス!

失敗しないために!

一、応募前にその企業をネット検索

一、あいまいな情報は、入社前にキチンと確認

一、楽観的な「妄想」は禁物! 入社後の姿はシビアに「想像」

一、中途採用者が長く勤められる企業を選ぶ

一、過去の会社の不満点のみならず、長所も思い出す

文・イラスト:
山本ちず

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