海外キャリアの歩き方
世界各国で頑張る日本人ビジネスパーソンのキャリアリポートをお届け。文化も慣習も違う海外で働く人々のパワーを感じ、アナタのシゴトに生かそう! 第7回 カナダ 出合 美和さん

カナダあきらめないで夢を実現
戦略を練って目標達成

「フライトアテンダントになるのが子どもの頃からの夢でした」

 短大時代に試験を受けたが失敗という経歴を持つ出合美和さん。そこで諦めず、英語力をつけるためにワーキングホリデーを利用しオーストラリアへ渡った。勤めたスイス銀行は、スタッフ数600〜700人の中で、出合さんを含めて日本人はたった3人だけだった。

「英語を実践的に、かつ文化的なことも学びました」と当時を振り返る。だが、オーストラリアでは職場にアジア人がほとんどいなかったため、勉強にはなったが、疎外感があったことは否めなかった。

「何とか海外でずっと働きたい。できればフライトアテンダントになりたい。でも移住するならアジア人が多いほうが快適、という理由からバンクーバーで働くことを考えたんです」

 カナダでは永住を目指して、リサーチした上で就職活動を行った。出合さんの作ったシナリオは、ワーキングホリデーから就労ビザを取得し、そして永住権を手に入れるという3段階の作戦だ。

 まず、就労ビザの申請をしてもらえる可能性がある旅行会社にガイドとして就職。その後は、会社がビザ期間終了後も残ってほしいと思ってくれるような人材となるよう、成績を上げることに努めた。

 そして、作戦どおり就労ビザを獲得。就労ビザを持っていると他の会社で働くことはできないため、すぐに永住権を申請する。永住権を取得する直前に、難関をくぐりぬけてエアカナダに合格。ついに念願のスチュワーデスの仕事に就くことができた。
出合 美和さん
PROFILE

フライトアテンダント
出合 美和さん(35歳)

北海道出身。スチュワーデスになりたいと、就職活動を行うも残念ながら不採用。そこで、英語を磨くためにオーストラリアでワーキングホリデーを利用し留学。エクイティ商品を扱うディーラーのアシスタントとして活躍する。続いてカナダへ渡り、旅行会社のガイドとなる。永住権取得と転職活動を並行して行い、ついにエアカナダにフライトアテンダントとしてリベンジ転職。

出合 美和さん

フライトセットを手に「急なフライトも制服と
これがあれば大丈夫」と出合さん

 就業当初、日本語を話すことができるスタッフとして、日本便に乗ることができるかと思っていたが、最初の約3年間はカナダの国内線を主に担当した。「カナダの国内線に乗っているものですから、日本人の乗客に『なんでこんなのに乗っているの!?』と驚かれたこともあります」と笑う。

 ガイドとして働いた経験を活かし、「フライト中にバンクーバーやビクトリアのことを聞かれても、詳しく説明できますよ」と語る出合さん。現在は日本へ週1回往復している。

「今もエアカナダが行う救急訓練は受けていますが、個人的には心肺蘇生法(CPR)など一歩進んだ資格を手にいれたいですね。機内で急病のために倒れる乗客は意外に多いんです。より良い対応ができるようになりたい」と意欲を失わない。この貪欲に目標に向かう姿勢と向上心が、夢の実現に一役買ったに違いない。

「カナダは公用語が英語、フランス語と2つあります。フランス語をもっと勉強して、どちらの言葉でもサービスを提供できるような人材になりたいですね」
ここが困った海外生活

 苦労するのは日本人搭乗客とカナダ人乗務員との間にはさまれることですね。何か問題があったときに、カナダ人は訴えられたら困るのでまず謝りません。一方、日本人のお客様は『すみません』という一言があれば気が済むことが多いんです。どちらの気持ちもわかるだけに辛いところですね。
 結局、お客様に対して一生懸命お詫びの言葉をかけるのは、私たちのような日本人の乗務員。一般的に日本人の場合、英語で苦情を言うより、日本人に日本語で言う傾向があるんです。エアカナダの日本便では、日本語を話す乗員は約3割しかいないので、機内での苦情処理は、ほとんどすべて私たちの肩に……。

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